ベントレー初のPHV、ベンテイガ に改良新型…EVモードは最大50km

エコカー レスポンス

ベントレーは1月4日、プラグインハイブリッド車(PHV)の『ベンテイガ・ハイブリッド』(Bentley Bentayga Hybrid)の改良新型を欧州で発表した。

同車は、2015年秋に発表されたベントレーのSUV、『ベンテイガ』に設定されたPHVで、ベントレー初の市販PHVだ。ベントレーは2023年までに、全ラインアップに電動モデルを導入する方針を掲げている。ベンテイガ・ハイブリッドは、ベントレーにとって、電動化戦略の第一弾となるモデルだった。

◆PHVシステム全体で449psのパワーと71.4kgmのトルク

改良新型のPHVパワートレインは、エンジンが3.0リットルV型6気筒ガソリンツインターボだ。ジェネレーターとしても機能する「Eモーター」と呼ばれるモーターは、「パーマネント・マグネット・シンクロナス・システム」によって、最大出力128ps、最大トルク35.7kgmを引き出す。

モーターは、ギアボックスとエンジンの間のトランスミッションと一体設計された。静止状態から瞬時に最大トルクを発生する。エンジンは、さらにトルクが必要となった時や135km/hを超える車速が要求された時、モーターをアシストする。走行音がほとんどしないため、低速時には専用スピーカーから音が発せられ、歩行者に車両の接近を知らせる。

エンジンとモーターを合わせたPHVシステム全体で、449psのパワーと71.4kgmのトルクを獲得した。走行モードは、「EVドライブモード」、「ハイブリッドモード」、「ホールドモード」の3種類だ。EVドライブモードではバッテリーの電力のみを使用し、電気モーターの動力で走行する。ハイブリッドモードでは、ナビゲーションシステムからの情報を基にガソリンエンジンとバッテリーの使い分けを最適に制御し、効率性と走行距離を最大限に確保する。ホールドモードでは、都市部に到着した時など、必要なシーンでモーター走行ができるようにガソリンエンジンとバッテリーの使用バランスを制御し、バッテリー残量を確保しながら走行する。

◆エンジンとモーターを併用した航続は最大862km

どのモードでも、減速時に発生する回生エネルギーがバッテリーに蓄えられる。EVドライブモードでは、最大50km(NEDC:新欧州サイクル)のゼロエミッション走行を可能にする。ガソリンエンジンとモーターを併用した航続は、最大862kmに到達する。

バッテリーの充電状態はLEDインジケーターで表示され、1時間当たり7.2kWの出力で充電できる。リチウムバッテリーは蓄電容量が17.3kWhで、168個のセルで構成される。寿命は16万kmまたは8年だ。2時間半でフル充電できる。高圧バッテリーに蓄えられたエネルギーはパワーエレクトロニクス技術によって変換され、モーターに供給されるほか、従来の12Vバッテリー系統の補助にも使用される。

「ベントレー・ハイブリッド・エフィシェンシー・ナビゲーション」は、システムの情報を基に、アクセルペダルを介してドライバーにフィードバックを伝え、最も効率良く走行できるようアシストする。

EVドライブモードで走行中、「ベントレー・ハイブリッド・エフィシェンシー・アクセルペダル」を踏み込もうとすると、瞬間的な抵抗がドライバーに伝わり、電力のみの走行からハイブリッド走行へと切り替わるポイントが分かるようになっている。これにより、できるだけEVドライブモードで走行することをドライバーに促す。この機能を無効にすることもできる。

「ベントレー・ハイブリッド・エフィシェンシー・ブレーキ」は、モーターと油圧式ブレーキの制動力を協調させ、違和感のないペダルフィールで快適なドライビングを追求すると同時に、回生エネルギーを最大限に回収する。

◆車両前後のすべてのパネルの設計を変更

エクステリアは、車両前後のすべてのパネルの設計が見直された。フロントは、新設計のマトリクスグリルが従来型比で大型化され、より垂直にそそり立つ。新設計の楕円形LEDマトリクスヘッドライトの位置が、これまでよりも外側の30mm高い位置に移動した。ヘッドライトはクリスタルカットデザインの効果により、点灯していない時も輝きを放つ。

リアは大幅に変更された。『コンチネンタルGT』と共通の楕円形テールライトが、採用されている。テールライトが配置されているテールゲートも新設計で、車幅いっぱいに延びた。ライセンスプレートの位置をバンパーまで下げて、上側にある「BENTLEY」のエンブレムを際立たせている。

オプションで「ブラックラインスペシフィケーション」が選択できる。この仕様では、エクステリアのクロームパーツがすべてブラックに置き換わる。

◆新設計の10.9インチデジタルディスプレイ

ベントレーの翼をイメージしてハンドクラフトされたダッシュボードには、新世代のインフォテインメントシステムが組み込まれた。10.9インチのデジタルディスプレイは新設計で、高解像度の動的グラフィックスをドライバーの好みに合わせて設定変更できる。

最新のハードウェアとソフトウェアの採用によって、ナビゲーションも新設計された。サテライトマップやオンライン検索などを使用できる。グーグルの「Android Auto」に加えて、ワイヤレスのApple「CarPlay」が標準装備された。後席向けの「タッチスクリーンリモート」は、新型『フライングスパー』と同じく、サイズを大型化している。

コネクティビティは、USBタイプCポートとワイヤレススマートフォンチャージャーを標準装備した。最新のコンチネンタルGTと同じく、「eSIM」を内蔵。「マイベントレー」コネクテッドカーサービスを使用する場合、顧客のデバイスでデータ通信を確立する必要がない。「マイベントレー」のインカーサービスとリモートサービスについては、専用アプリを通じて利用できるサービスを拡大中。専用アプリは、Apple iOSまたはAndroid対応のモバイルプラットフォームで利用可能だ。

  • 森脇稔
  • ベントレー・ベンテイガ・ハイブリッド 改良新型《photo by Bentley》
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