自動宅配ロボットの実証実験を実施中…東京の佃・月島エリアで、ZMPデリロをエネオスSSに配備

テクノロジー レスポンス

ENEOSホールディングス、ZMP、エニキャリの3社は2月12日、東京都中央区の佃・月島エリアにおいて実施中の自動宅配ロボットを活用したデリバリー実証実験(実験予定期間:2月8〜26日)について、オンライン会見でその進捗状況や今後の展望を説明した。

◆店舗商品を利用者へ自走ロボットが配送するのは国内初の取り組み

この実証実験は、自動宅配ロボットをサービスステーション(SS)などに配備し、食料品や日用品など幅広い商品を一般消費者へ配送できる、独自のデリバリーインフラの構築を目指すもの。デリバリー需要が拡大する中、最終的には配達員の人手不足解消や安全性の確保といったニーズに応えるビジネスへ成長させることを目標とする。

本実証実験ではZMPの自動宅配ロボット「DeliRo(デリロ)」2台をエネオスのSSに配備し、エニキャリの注文・宅配プラットフォームを用いて注文品を一般消費者へ配送する。配送対象となるのは実証実験に協力した佃・月島エリア周辺店舗10店の商品で、1回の配送ごとに297円(税込)の利用料が徴収される。公道上を自走ロボットで走行し、店舗の商品を利用者へ配送するのは国内初の取り組みになるという。

デリロ本体には4つの収納ボックスが用意され、一度に最大4種類の荷物を収めて運ぶことが可能。今回の実験でデリロは歩行者と同レベルの速度4km/hで歩道を走行し、エネオスが運営するDr.Drive月島SSから約800m離れたリバーシティ21マンション群まで15分程度で注文品を配送する。

実験の実施に当たって課題となったのは、本来なら原動機付自転車に該当するデリロの取り扱いだった。しかし、ZMPが佃・月島エリアで自動運転一人乗りロボ「RakuRo(ラクロ)」での公道走行を先行で実施していたことから、「ラクロでの実績が評価され、デリロも1月より“歩行者”と同様の認定を警察庁から受けた」(ZMP)ことで実現できたという。

◆ビジネス展開は2022年を予定。他エリアへの展開も計画中

今回の実証実験は3社が目指すロボット・デリバリーサービスの実用化に向けた第1フェーズにあたる。ここでは、配送料や配達サービスを含むビジネス性だけでなく、ロボットを公道走行させたことによる技術的課題も検証。合わせて宅配プラットフォームとの連携性も検証することになっている。

会見では2月12日までに寄せられた利用者の評価も明らかにされた。それによると1日あたり平均して2〜3件の需要があり、全体として「配達スピードや料金コストは満足できる」「防犯面や衛生面で安心感がある」といった、ロボット宅配に対するプラス評価が多く見られたという。一方で「受取方法(QRコードの受取・かざし方等)がやや複雑」「医薬品、本、オフィス用品等も運んで欲しい」といった声もあり、今後の課題として取り組んでいくとした。

今後の実用化に向けたステップとしては、来年3月までの2021年度中に実証実験を第2フェーズとし、遠隔監視でのロボット運用を開始して対象エリアを佃・月島エリア全域へ拡大。ビジネスフェーズとしては22年を予定し、その後、人口密度の高いエリア/交通課題のある地方等でのヨコ展開を計画している。

エネオスは現在SSが全国に約1万3000か所存在するが、自動車が燃費向上や電動化へ向かう中で需要減少や後継者不足という課題に直面しており、今回の実証実験以外にもEVやマイクロモビリティ等のシェアリングサービス等をSSで行う計画。こうした新たなサービスを通してSS生き残りへの活路を見出していく考えだ。

  • 会田肇
  • 実証実験は東京都中央区の佃・月島エリアで行われている
  • 佃・月島エリア周辺店舗10店が実証実験に協力した
  • 宅配ロボットによる実証実験の流れ
  • 利用者はスマホから注文する
  • 注文があるとスタッフがデリロまで注文品を届ける
  • デリロには最大4つまでの注文品が入れられる
  • デリロは歩道を自動走行し、万一のトラブル発生に対処するため一人が付き添う
  • 指定場所に到着した注文者は、商品を受け取るために送信s慣れたデリロにQRコードをかざす
  • デリロのトビラが開いたら注文品を受け取る
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