自工会 豊田会長「地元企業の部品製造チャレンジに感謝」…大震災10年で東北の自動車雇用は8000人増

業界 レスポンス

日本自動車工業会の豊田章男会長は3月11日にオンラインでの記者会見を開き、東日本大震災からの10年を振り返るとともに、2050年のカーボンニュートラルに向けた課題などに言及した。

東日本大震災については「日本の半分が大きな被害に見舞われ、私たちは悲しみのどん底に突き落とされた。私自身も無力感にさいなまれた」と振り返った。また、当時は為替が1ドル80円台の超円高のなか、大震災による電力制限など自動車産業は「6重苦」に置かれ、「国内でのものづくりは理屈のうえでは成り立たない状況だった」と回想した。

それでも自動車産業は「基幹産業の責任とジャパンラブで、日本の雇用を守り、ものづくりの基盤を守り抜いてきた」と評価した。とりわけ、被害が甚大だった東北地域では「東北の皆さんと一緒に日本の未来をつくるとの想いでこの10年間やってきた」とし、この間、東北の自動車産業の雇用は約8000人増加し、出荷額も年8000億円増えたと紹介した。そのうえで、これらの成果は「多くの地元企業の方々が自動車部品の製造にチャレンジしてくれたから」と讃えた。

一方、足元では世界的なカーボンニュートラルへの動きのなかで「日本のものづくりに大きなマグニチュードが押し寄せている。10年前と違った形で日本のものづくりを守らなければならない」との認識を表明した。

カーボンニュートラルでは、部品や素材を含む全ての製造段階や使用するエネルギーも含めたCO2(二酸化炭素)の排出量を問うライフサイクルアセスメント(LCA)が導入される。日本では電力エネルギーの化石燃料依存が高く、また再生可能エネルギーのコストもまだ高価という状況にあり、豊田会長は「LCAで見ると、日本のエネルギーのグリーン化がない限り、日本のクルマはどこでも使ってもらえなくなる」と指摘した。

日本からの車両輸出は482万台(2019年)にのぼっており、豊田会長は徐々に輸出が細ることによる国内雇用の喪失や外貨獲得の減少に、強い危機感を表明した。そのうえで、日本の産業の競争力を守るためには「自動車産業を日本のど真ん中において考えていただくことが必要」と、政治や行政に訴えた。

  • 池原照雄
  • トヨタ自動車東日本(岩手工場)で生産されるトヨタ・ヤリスクロス《写真提供 トヨタ自動車》
  • トヨタ自動車東日本(岩手工場)で生産されるトヨタC-HR《写真提供 トヨタ自動車》
  • トヨタ自動車東日本(宮城大衡工場)で生産されるトヨタ・シエンタ
  • 記者会見する豊田章男自工会会長《写真提供 自工会》
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