自工会 豊田会長「日本には日本らしいカーボンニュートラル実現の道筋がある」

業界 レスポンス

日本自動車工業会の豊田章男社長が4月22日に行ったオンライン会見は、前回(3月11日)に続き、カーボンニュートラル実現についての話題が中心だった。今回は「日本には日本らしいカーボンニュートラル実現の道筋がある」と強調した。

前回の会見では、カーボンニュートラルによって、クリーンエネルギーを調達できる国や地域への生産シフトが進み、日本の輸出や雇用が失われる可能性があるということを説明。日本の産業の競争力を守るためには、自動車産業を日本のど真ん中において考えていただくことが必要だと訴えた。

今回はまず「カーボンニュートラルの本質を正しく理解したうえでみんなで対応することが必要だ」と述べ、「日本には、優れた環境技術や、省エネ技術がたくさんある。何よりも個々の優れた技術を組み合わせる『複合技術』こそが日本独自の強みだ。それを活かしてはみてはどうか」と付け加えた。

例えば、エネルギー業界で開発に取り組んでいる「e-fuel」やバイオ燃料などのカーボンニュートラル燃料と、日本の自動車産業がもつ高効率エンジンとモーターを組み合わせることができれば、大幅なCO2低減も可能だという新しい世界が見えてくるとのことだ。しかも、それは既存のインフラが使えるだけでなく、中古車や既販車も含めたすべてのクルマでCO2削減を図れるようになり、自動車以外のさまざまな産業にも応用できるというわけだ。

しかし、カーボンニュートラル燃料は製造コストが高く、消費者に負担をかけてしまうことになる。その結果、なかなか普及が進んでいかない。バイオ燃料にしても、試験的にガソリンスタンドで既存の燃料と同じ価格で販売した業者があったが、認知度を上げるために完全に採算を度外視してのことだったそうだ。

新技術は普及してこそ価値があり、そのためにはさまざまな支援が必要で、豊田会長も「カーボンニュートラルの実現に向けた研究開発や設備投資への税額控除などの支援が必要だ」との認識を示した。そして、再生可能エネルギーについて、電気自動車(EV)を生産するメーカーに優先して電力を供給することもあわせて政府に求めた。

「いま日本がやるべきことは技術の選択肢を増やしていくことであり、規制や法制化はその次だと思う。最初からガソリン車やディーゼル車を禁止するような政策は、その選択肢を自ら狭め、日本の強みを失うことにもなりかねない。政策決定に際しては、この順番が逆にならないようにしてほしい」と豊田会長は話し、「カーボンニュートラル実現がゴールだ」と強調した。

  • 山田清志
  • 菅首相(1月18日)《Photo by YOSHIKAZU TSUNO/Gamma-Rapho via Getty Images/ゲッティイメージズ》
  • 日本政府の取り組みー菅総理の施政方針演説(1月18日)《資料提供 自工会》
  • 欧州と日本の政策比較《資料提供 自工会》
  • 自動車のCO2削減・電動化実績《資料提供 自工会》
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