【青山尚暉のわんダフルカーライフ】2021年 わんダフルカー・オブ・ザ・イヤー 輸入車&軽自動車部門を発表!

業界 レスポンス

愛犬とドライブするのに適した、その年のわんダフルカーを選定する、先月の2021-2022わんダフルカー・オブ・ザ・イヤー(三菱アウトランダーが受賞。コンパクトカー部門ではスズキ・ソリオが受賞)に続き、今回は輸入車、軽自動車編をお届けしたい。

選考の対象車は2021-2022 日本カー・オブ・ザ・イヤーのノミネート車に準じ、国産、輸入車全29台。モータージャーナリスト兼、ドッグライフプロデューサーの筆者と、わが家の3代目自称自動車評論犬!? のジャックラッセルのララが、実際に乗って、走って、使ってみての選考である。もっとも、2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤーでは、輸入車としてアウディ、BMW、キャデラック、シボレー、DS、メルセデスベンツ、プジョー、フォルクスワーゲンの全15台がノミネートされたのに対して、軽自動車はホンダとスズキから2台のみのノミネートであったことをお断りしておきたい。

◆3ゾーンで独立温度設定が可能なエアコン

さて、輸入車部門では、コンパクトクラス、高級車、セダン、スポーツカー、SUV、ステーションワゴン、BEV(バッテリーEV=電気自動車)、マイルドハイブリッドなど、多彩なボディ形状、クラス、動力源がノミネートされる中、ある意味すんなりと選ぶことができたのが、フォルクスワーゲンの8代目となる『ゴルフ』のステーションワゴン版、『ゴルフ ヴァリアント』である。

ボディサイズは日本の路上、交通事情にもぴったりのコンパクトさを維持し、なおかつ世界的にこのクラスでは希少な、本格的なワゴン機能、ラゲッジスペースの使い勝手を備えている輸入ステーションワゴンであり、全グレードともにe-TSIというマイルドハイブリッド機構を新採用。3気筒1Lターボ、4気筒1.5Lターボエンジンを揃え、どちらも世界のコンパクトカーの基準であり続ける基本性能、走りの良さ、デジタルコクピット&インフォテインメントシステムの進化は当然として、何よりもドッグフレンドリーカーとしての資質を、先代から大きく高めているところを評価させてもらった。

例えば、先代のゴルフ7に対して後席の居住性は大きく向上。身長172cmの筆者のドライビングポジションを基準にすれば、その背後の後席に座ると、先代は160mm、新型はなんと220mmまで拡大されているとともに、エアコンは3ゾーンとなり、先代では吹き出し口だけだった後席用エアコンに温度調整機能が加わっている。

それがどうドッグフレンドリーかと言えば、夏、暑い時期に前席の飼い主が寒がりだったとすれば、エアコンの温度設定は高めになるはず。しかし、犬は1年中毛皮を着ていて、多くの場合、暑がり。それでは後席部分の室内温度もまた高めになり、犬は暑い中で過ごすことになってしまい、熱中症も心配になる。しかし、3ゾーンで独立温度設定ができるようになれば、運転席、助手席、そして後席それぞれに、好みの温度設定をすることができようになるというわけだ(もちろん、犬が乗っている後席は涼しめに設定)。その高級車的なエアコンが、新型ゴルフではe-TSI Active以上のグレードに標準装備されるのである!

◆シニア犬にも優しい後席の犬の乗降性

合わせて、後席の犬の乗降性も合格だ。後席の地上高は先代でも低めの560mm(世界のステーションワゴンのラゲッジスペースのフロア地上高の平均値が620〜630mm)と、ごく低い。新型では550mmに低まり(たった10mmでも小型犬にとってはバカにできない違い)、シニアなジャックラッセルのララもまったく無理なく乗り降りできる。

先代ゴルフヴァリアントでドッグフレンドリーポイントとされていた、後席シートサイドとサイドシルの間に隙間がない点も、新型は継承。つまり、犬の乗降時に抜け落ちる抜け毛が、手の入りにくく掃除しにくい隙間に入り込まずに済み、清掃性の良さにつながるのである。犬の抜け毛が隙間に入り込んだまま放置すると、車内の動物臭の原因になるので注意したい。

加えて、今ではシニア犬になったララに高評価を得た点が、ラゲッジスペースの使い勝手。わが家では犬の乗せ場所は安全かつ快適な後席と決めている(先代犬のラブラドールレトリーバーでも)。とはいえ、超大型犬だったり、後席に誰かが乗っているやむなき場合にはラゲッジスペースに乗せざるを得ないのだが、ラゲッジスペースの開口部地上高は先代の620〜630mm(グレード、タイヤサイズによって幅がある)から、新型は17インチタイヤを履くe-TSI Activeで610mmに低まっている。新車でそうなのだから、距離を重ねれば600mmぐらいに落ち着くと思われる。よって、大型犬やジャンプ力に優れたジャックラッセルのような犬がラゲッジルームに乗る際、先代より飛び乗りやすく、飛び降りやすいというメリットがもたらされるのだ(開口部段差は約20mmで、ないに等しい)。

◆ラゲッジ容量やパワーテールゲートにも注目

愛犬との宿泊を伴うドライブ旅行では、持っていく荷物もけっこうな量と大きさになるはずだが、新型ゴルフヴァリアントはラゲッジスペースの容量も拡大。後席使用時ではゴルフ7ヴァリアントの605Lから610Lに、後席格納時には同1620Lから1642Lに増大。しかも、後席を倒したときによりフラットになり、大型犬の乗車はもちろん、クレート類が一段と安定して積載できるようになっているのだ。

しかも、ラゲッジスペースの幅(もっとも奥の部分)が先代の990mmから1005mmに広がったことで、ドッグカートを真横に積みやすくなったことも、実は、ドッグカート愛用者(犬)にとって大きなドッグフレンドリーポイントとなる。理由はドッグカートの上に重い荷物を積むわけにはいかず、斜めにしか積めないようなラゲッジスペースであれば、荷物の積載効率が極端に悪くなってしまうからだ。実際、ララのマイドッグカードが、先代ではぎゅうぎゅうにしか横済みできなかったところ、新型では余裕で真横に積むことができるようになっている。

また、このクラスでは贅沢なパワーテールゲートが用意されているのも、実はドッグフレンドリーポイント。テールゲートを閉める際、手動だとガシャンと大きな音、振動を立てて閉まったりするのだが、それが聴覚に優れた犬にとっては大迷惑(ララ談)。が、パワーテールゲートなら、最後の瞬間もスッとスムーズに、吸い込まれるように閉まり、犬の耳に優しいのである。さらに、パワーテールゲートにはハンズフリー機能も付いていて、例えば、雨の日に片手で犬をひき、片手に傘を持っている、あるいは両手で犬を引いているような、両手がふさがっている場面でラゲッジルームの荷物を出し入れする際、リモコンキーを携帯した上でリアバンパーの下に足を出し入れすれば自動でテールゲートを開閉することができるから便利だ。

もちろん、走っても新型ゴルフヴァリアントはドッグフレンドリー。先代までのような、いかにもドイツ車っぽい、ゴルフっぽい重厚でドシリとした乗り味は影を潜めているものの、そのフラットでスムーズかつ軽やかでより静かなドライブフィールは、むしろ犬の乗車にはうってつけと言っていい。フォルクスワーゲン純正のドッグアクセサリーとして、後席をフルカバーしてくれる「フラットベッド」が用意されているのも、フォルクスワーゲンのドッグフレンドリー度を高めているポイントだろう(プロデュースはなんと筆者とわが家の愛犬たち)。

というわけで、新型ゴルフヴァリアントは先代を超えたドッグフレンドリーなコンパクトステーションワゴン。筆者とララが自信を持ってお薦めできる、2021-2022ドッグフレンドリーカー輸入車部門受賞車として、ここに表彰させていただきたい。

◆両側スライドドアの優位性

一方、軽自動車部門は、2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤーではホンダ『N-ONE』とスズキ『ワゴンR スマイル』の2台のみのノミネート。で、2021-2022ドッグフレンドリーカー・オブ・ザ・イヤーの軽自動車部門として選ばれたのは、ワゴンR スマイルである。

両車の決定的な違いはリアドアにあり、犬を後席に乗せるのであれば、両側スライドドアが有利なのは当然。ヒンジ式ドアだと、自身で乗り降りする犬はほぼ斜めにジャンプして乗り込むところ、スライドドアであれば車内に向かって正面に向かってジャンプすることになり、より安全だ。スライドドアの開口部は幅600mm、高さ1165mmと広く、フロアに段差なく続くステップ高も345mmと低いため、足腰が弱ったシニア犬の乗降も楽々なのである。

◆後席格納時はほぼフラットに

後席は座面長480mmと、コンパクトカー並みのサイズがあり、犬も安定して乗っていることができる。ちなみに、軽自動車の場合、後席使用時のラゲッジスペースに犬を乗せることは不可能。そもそも狭く、もし乗れたとしても、後席シートバックが高い壁のように立ちはだかり、快適性、安全面で大きな不安があるからだ。大型犬ならもってのほかである。

しかし、大型犬が乗れないわけではない。さすがに後席の上に、とはいかないものの、裏技がある。それは、5:5分割の後席の片側、または両側を倒し、フラットフロアにしてラゲッジスペースを拡大して乗せればよい。ワゴンRスマイルなら、幅900mm(片側だけ倒したときはその半分)、フロア奥行き実測最大1135mm(後席シートスライド位置による)ものスペースが出現。フロアはラゲッジスペースとつながったカーペット敷となり、汚れても安心(シートを汚すことがない)。しかも、スズキのクルマは後席を格納した時のフラット度がライバル車より優れ、ほぼフラットなフロアに愛犬を寛がせることができるから、犬もゴキゲンに違いない。中小型犬であれば、後席の片側だけ倒した縦長のスペースに乗せることもでき、その際、隣に飼い主が乗っていれば、犬も飼い主もお互い安心してドライブを楽しめるというわけだ。

スズキの軽自動車には『スペーシア』という、ドッグフレンドリーなスーパーハイト系軽自動車も揃っているが、スーパーハイトというだけあって全高は1785mm〜1800mmとかなり高い。そこに抵抗があるなら、全高1695mmのスペーシアとハイトワゴンの『ワゴンR』の中間的車高のワゴンRスマイルで決まりではないだろうか。ガソリン、マイルドハイブリッドモデルだけでターボモデルはないため、高速走行、ロングドライブの機会が多い愛犬家にぴったりか? と言われれば、ララが「微妙わん…」と答えるだろうけれど、街乗り、ご近所メインのドッグフレンドリーカーとしての使い勝手なら、不満は出ないはず。むしろ穏やかな走行性能は犬に優しいのである。

というわけで、ここでは2021-2022ワンダフルカー・オブ・ザ・イヤーの輸入車部門と軽自動車部門の受賞車を紹介してきたのだが、国産車の今年の1台とコンパクトカー部門は、「2021年 わんダフルカー・オブ・ザ・イヤー、“今年の1台”とコンパクトカー部門は?」を参照していただきたい。

  • 青山尚暉
  • 2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー《写真 日本カー・オブ・ザ・イヤー》
  • VW ゴルフ ヴァリアント《写真 青山尚暉》
  • VW ゴルフ ヴァリアント《写真 青山尚暉》
  • VW ゴルフ ヴァリアント《写真 青山尚暉》
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  • VW ゴルフ ヴァリアント《写真 青山尚暉》
  • VW ゴルフ ヴァリアント《写真 青山尚暉》
  • VW ゴルフ ヴァリアント《写真 青山尚暉》
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  • スズキ ワゴンR スマイル《写真 青山尚暉》
  • スズキ ワゴンR スマイル《写真 青山尚暉》
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  • ホンダ N-ONE《写真 日本カー・オブ・ザ・イヤー》
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