【青山尚暉のわんダフルカーライフ】災害時に強いドッグフレンドリーな電動車とは?

業界 レスポンス

間もなく3月。3月と言えば、2011年3月11日に起こった東日本大震災を思い出す愛犬家の方も多いのではないだろうか。

わが家は当時、ラブラドールレトリーバーのマリアと暮らしていて、ボクは仕事でお台場に。14時46分頃に地震が発生した数時間後、ボクは意を決して、仕事に乗っていったクルマで地震による大渋滞の中、いつもの数倍の時間をかけて帰宅。すると家の周りは被害甚大。玄関のドアを開くと、ラブラドールレトリーバーのマリアが大地震の恐怖からか、玄関ドアの内側に張り付いて震えていたのである。

その時借りていたクルマは…

カミサンはと言えば、ちょっと遠くの仕事場にいたのだが、もちろん、しばらくは電話もメールもつながらず(当時、LINEはまだなかった)、連絡などつかなかった。やっと連絡がつき、仕事場近くの小学校に開設された避難所にいるのを知ったのは、夜、11時を回った頃だった。それから一大救出作戦。ちょうどトヨタ『プリウス』を借りていて、ラブラドールレトリーバーのマリアを乗せ(余震も頻繁で、ひとり置いていくわけにはいかなかった)、約20kmの距離を、これまた地震帰宅大渋滞の中、2時間をかけて、停電によって真っ暗闇になっていた小学高の避難所に、ヘッドライトの明かりだけを頼りに到着。カミサンが避難所で知り合ったという、家の近所に住んでいるらしい人も乗せ、家路についた。

その日以降、断水、下水道使用禁止の日々が2カ月弱、そして計画停電のある日常がしばらく続いた。救われたのは、試乗のためにプリウスを3月11日の午前中に借りていたこと。当時のわが家の愛車はミニバンだったのだが、その日、不運にも燃料はほとんど入っていなかった。そこでカミサンを避難所に迎えに行くのも、緊急事態ということで、プリウスを使わせてもらったのだが、燃費の良さは、その後近隣のガソリンスタンドが地震被害のために閉まっていても、大きな安心材料であったとともに、プリウスのAC100V/1500Wコンセントから延長コードで家の中に電源を供給することができ、停電の最中も、家の中が真っ暗になることはなく、大いに救われたのである(借りていたクルマを返却することもできなかった)。

その後知り得た情報によれば、トヨタが『エスティマ』などのハイブリッド車を全国から集結させ、“走れる電源車”として東北を目指し、停電で真っ暗になったところに明かりを灯し、しばらくしてハイブリッド車の電源だけでコンサートを開催したことは、未だ語り継がれる逸話である。

ハイブリッド、PHEV(PHV)の強み

さて、本題に入ろう。災害、地震大国の日本において、いつ、どんな災害に自身が見舞われるか分からない。そんなとき、もし避難所に避難するにしても、環境省によって「ペット同行避難」が推奨されているにもかかわらず、ほとんどの避難所の屋内に、ペットと入ることはできない。少なくとも、わが家の近隣のすべての避難所はそうなのである。だからと言って、家族の一員である愛犬を置いて避難することなど、愛犬家であればできるはずもない。

しかし、走れる電源車であるハイブリッド、PHEV(PHV)などを所有していれば、わが家が3.11東日本大震災の際そうしたように、家の中に電気を引くことができるし、万一、家の中に居られない状態だとしても、走れる電源車の車内が、愛犬と過ごせるマイ避難所になりうる。

ハイブリッドやPHEV(PHV)は、たとえバッテリーが減ってきても、エンジンによって発電することができ、ガソリン満タンであれば、何日かは車内外、家の中でも電気を使うことができる。内閣府と東京都が公表している東京湾北部地震が発生した際のライフラインに関する目標復旧日数は、電気が1〜2週間、上水道が1ヶ月程度、ガスは2ヶ月弱の期間が見込まれ、電気の復旧は比較的早いとされるのだが(おそらく、電線が地中に埋まっていない限りにおいて)、その停電の間もハイブリッド、PHEV(PHV)などの電源でしのげることにもなるというわけだ。クルマから電気を供給できれば、1500W以下の湯沸かしポットでお湯を沸かしたり、簡易電子レンジやホットプレートなどを使うこともできる。

冬ならば、わが家の愛犬、ジャックラッセルのララが真冬の就寝用に使っている、蓄熱式コードレス湯たんぽの充電だって可能になり、また、暑い時期であれば、愛犬とともに、車内のエアコンで熱中症から身を守ることだってできるのである。

また、ラゲッジルームと格納した後席をつなげたフラットフロアにアレンジできるクルマであれば、車内が電源付きのお座敷、ベッドルームにもなりうる。

マイ避難所として使える国産電動車

愛犬家のためのマイ避難所としては、キャンピングカーが理想ではあるものの、クルマの1台持ち、普段使いを考えると、やはりAC100V/1500Wコンセントが付いた一般車両、ハイブリッドやPHEV(PHV)が、価格的にも手に入れやすく、使いやすい。そこで、愛犬とのドライブ旅行、アウトドア、キャンプから、災害時のマイ避難所としても使える、国産電動車を紹介したい。

1. 三菱 アウトランダーPHEV

PHEV(プラグインハイブリッド)のみとなった新型アウトランダーは、デザイン、走行性能、走破性、先進性を一気に高め、装備、先進運転支援をも飛躍的に充実させた1台。もちろん、全グレードにAC100V/1500Wコンセントを装備。

後席を倒すことで、身長175cmの人が、真っすぐに寝られるスペースが確保されることを確認している。走破性、給電性能を含め、災害、地震大国の日本における最強の1台と言っていい。この新型では、コネクテッドサービス、SOSコールも用意されているから、さらなる安心感が得られるだろう。

2. トヨタ RAV4 PHV

かつては、SUVのプラグインハイブリッドと言えば、三菱アウトランダーのみだったのだが、今ではトヨタのミッドサイズSUV、『RAV4』にもPHVモデルが加わっている。

アウトランダーPHEVとの大きな違いは、急速充電に対応せず、家庭でも充電しやすいAC100V/AC200Vの充電のみに対応している点だが、もちろん、出先のAC200V充電設備での充電が可能。ラゲッジルームの使い勝手、オペレーターサービス、ヘルプネット=SOSコールを含むコネクテッド機能も充実している。

3. トヨタ アルファード ハイブリッド

家族が5人以上、あるいは多頭飼いの愛犬家なら、3列シートミニバンのトヨタ『アルファード』のハイブリッドモデルがいいかもしれない。

AC100V/1500Wコンセントがグレードによって3〜5個も用意され、まさにリビング感覚で乗っていられる電源車である。災害時のマイ避難所として利用するのであれば、2列目席はベンチシート、リラックスキャプテンシートが、シートアレンジ面(お座敷&ベッド化)で有利になる。悪路の走破性ではSUVに及ばないものの、室内空間のゆとり、居心地の良さは、なるほど国産最上級ミニバンならではだ。

コンセントがあるクルマはほかにも

このほかにも、三菱『エクリプスクロスPHEV』、トヨタ『ハリアー』のハイブリッドといった、電動SUV、さらにトヨタ『ノア/ヴォクシー』のハイブリッド、ホンダ『ステップワゴン』などにもAC100V/1500Wコンセントが用意されている。

また、シングル、カップルかつ、愛犬が小型犬で、コンパクトカーが好み、というのであれば、全グレードにAC100V/1500Wコンセントが付いたトヨタ『アクア』も、災害時に安心できるクルマになりうるだろう。

上記の電動車、それもSUVやミニバンは、もちろん、普段からアウトドアやキャンプ、車種によっては車中泊にも活躍してくれるドッグフレンドリーカーでもある。もちろん、停電時でも災害時の命綱となるラジオを聴くこともできるし、スマートフォンの充電も可能だ。この時期だからこそ、いつ起こるか分からない万が一の災害に備えて、愛犬家として、今一度愛犬との災害・避難・電源供給対策、そして備蓄について、改めて考えてみようではないか。

  • 青山尚暉
  • 写真はイメージ(2016年撮影)《写真 青山尚暉》
  • トヨタ エスティマ《写真 青山尚暉》
  • AC100V/1500Wコンセント《写真 青山尚暉》
  • 家電も使用可能(1500Wまで)《写真 青山尚暉》
  • ララが使っている蓄熱式コードレス湯たんぽの充電もできる《写真 青山尚暉》
  • 理想はキャンピングカーだが…《写真 青山尚暉》
  • 理想はキャンピングカーだが…《写真 青山尚暉》
  • 三菱 アウトランダー PHEV《写真 青山尚暉》
  • 三菱 アウトランダー PHEV《写真 青山尚暉》
  • 三菱 アウトランダー PHEV《写真 青山尚暉》
  • 三菱 アウトランダー PHEV《写真 青山尚暉》
  • トヨタ RAV4 PHV《写真撮影 雪岡直樹》
  • トヨタ RAV4 PHV《写真 青山尚暉》
  • トヨタ RAV4 PHV《写真 青山尚暉》
  • トヨタ RAV4 PHV《写真 青山尚暉》
  • トヨタ アルファード ハイブリッド《写真 青山尚暉》
  • トヨタ アルファード ハイブリッド《写真 青山尚暉》
  • 三菱 エクリプスクロスPHEV《写真 青山尚暉》
  • トヨタ ハリアー ハイブリッド《写真 青山尚暉》
  • トヨタ ヴォクシー ハイブリッド《画像 トヨタ》
  • トヨタ アクア《写真 青山尚暉》
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