【テスラ モデルY 買いました 8】雨の中「ワイパーのスイッチがない!」戸惑いだらけの初運転

新車 レスポンス

テスラ『モデルY』が発売されたと同時にとっさにポチッてしまった一編集者である筆者。3か月待ってようやく納車され、今後はこれから始まるテスラとの生活をEV初心者の消費者目線でレポートしていこう。

さて、満充電で帰路に着いたが、待っていたのは高速でアタフタとパニックに陥る筆者だった。

雨の中、操作がわからない

東京・東雲のスーパーチャージャーで満充電してから帰路に着いたが、当日は雨が降っていた。駐車場でやったことはナビに自宅住所を入力しただけだ。しかしあとから思えばそれが間違いだった…。

私が出発前に運転に関して確認していたことは、ハザードランプのスイッチがルームミラーの上部にあることと設置されていたETC機器に持ってきたETCカードを差し込んで、ちゃんと認識されたことを確認しただけ。それだけで走り始めてしまう。そしてナビの誘導どおりに運転を進め、そのまま首都高速に入ってしまった。

外は雨。しかもすでに周りは真っ暗で気温も下がってきた。となると…そう、フロントガラスが曇ってくる。ワイパーは、なんとか左のウインカーレバーの先端を押すことで動くことがわかった。しかし1回しか作動しない。雨はだんだん激しくなるが、自動でワイパーを動かすスイッチがわからない。そうだった。このクルマはスイッチ類がないのだ。

そんなことは最初からわかっていたことなのだが、甘くみていた。なにも考えずに帰路に着いたことに「本当にバカだな」と自省しつつ、クルマを走らせ、操作がわからないタッチパネルを触ってみるがなにも解決しない。高速道路だから脇に寄せてクルマを停めることもできない…完全にパニックに陥るボク。

いままでのクルマであれば、記号が描かれた物理スイッチが運転席と助手席のあいだのパネルに適当に並んでいて、それを押すことで必要な機能を作動させることができた。ワイパーもほとんどの機能がレバーに搭載されていたので、まさか連続して動作させることができないとは思わず、運転しながらボタンを長押ししてみたり、素早く2回押してみたりしたが、やはり1回しか動作しない。

そのうちフロントガラスの曇り具合が激しくなり、前が見えなくなる。そんな状況でも曇りを取るデフロスターのスイッチがわからない。雨は激しくなる。ウインカーレバーの先端を何度も押しながら、フロントガラスの曇りの合い間からなんとか前方を確認し、運転を続ける。

ようやく出口を見つけ、いったん首都高速を降りることにする。しばらく走って道路が広くなったところで脇にクルマを停め、タッチパネルからマニュアルの項目を見つけて、とにかくいま必要なことを調べ、改めて、ワイパーとデフロスターを動作させて、やっと安心して雨の中を帰宅することができた。

自宅のガレージはギリギリの横幅

帰宅したボクに待っていたのはガレージにテスラを停めるという作業だ。「なにを大袈裟な」と思われる方もいるだろう。しかしボクにとってはとても大変な作業だ。というのも自宅のガレージは横幅が230cm弱しかないのだ。2300mm…。モデルYの横幅はミラー全開で2129mm、ミラーを閉じて1978mmだ。物理的には収容できるサイズではある。

ガレージに小さな電灯はあるが、真っ暗な降りしきる雨の中、ガレージにクルマを停める作業がとてつもなく大変に感じられる。慣れきったクルマを停めるのであれば問題はないが、納車されたばかりのクルマを横幅ギリギリのガレージに納めるのははっきり言ってキョーレツに困難な作業であり、失敗したときの精神的衝撃を考えるとそろりそろりと確認しながらやるしかない。

しかもガレージの左右中心に停めてしまうと自分が出られないという状況に陥る。左端ギリギリに停める必要があるのだ。これはボク特有のことなので読者のみなさんは笑って読んでいただければいいのだが、こちらは真剣。左端を入口にぶつけてしまえば、後悔でその夜眠れなくなるのは間違いない。それどころか修理費が高いと言われるテスラをそう簡単に傷つけるわけにはいかないのだ。

恐る恐る少しずつ、何度も切り返して、やっとドアを開けて自分が出られる程度まで無事に停めることができた。もちろんドアは全開にできないので、15cm程度の隙間から降りることになる。このときほどコロナ禍で太らないように5kgダイエットしていてよかったと思ったことはない。お腹を凹ませてその15cmの隙間から降りた。

マニュアルを読みあさる

家に帰って、改めてマニュアルを読む。そうでないとテスラは使いこなせない。いままでのクルマの延長で考えてはいけないことが初日にわかったわけだ。ガラパゴス携帯電話からスマートフォンに変えたときを思い出す。テスラは新しいガジェットなのである。

しかし、家でマニュアルを読んでいてもいまひとつピンとこない。マニュアルに書いてあることはテスラに乗って、タッチパネルを操作しながらでないとわからないのだ。それでもわからない部分はある。運転中の表示のことや操作のこと。こればかりは運転しながらということになるが、それはそれで危険だ。結局マニュアルを読み込んで、操作を記憶して運転に挑むことになる。クルマを買って記憶力が試されるとは思わなかった。

そして翌日、雨はまだ降っていたが、予約していた近くのコーティング会社にモデルYを預けに行く。ここはWebサイトにテスラ『モデル3』を数多くコーティングしている実績を掲載していたので、慣れているだろうと選んだ会社だ。受付のときも担当者はためらうことなく順調に受付が終わる。引取は夜だ。雨が止む様子はなかったので「コーティングしたばかりのクルマを雨の中、走らせても大丈夫ですか?」と確認すると、まぁ、当然なんだが「まったく問題ありませんよ」と応えられ、その言葉を聞いて改めて安心してクルマを預けた。

夜、ピックアップに行くと、そこにはキラキラを輝くボクのモデルYがいた。冒頭の写真のように水もきれいに弾く。このピカピカがどれだけもつのかは現状では未知数だが、「1か月間は洗車しないでください」ということ。1か月後に無料で点検洗車してくれるそうなので、そのときまでは洗車しないでおこうと思う。

ガソリン車との鮮明な違い

さて、これでいつでもテスラを走らせる環境が整った。初日は、その走りを感じる間もなく雨の中パニクっていたわけだが、改めて落ち着いたところで、いままで乗っていたガソリン車との違いを感じることができた。まず、これはボクより家族が乗って開口一番言ったのだが「車内が臭くない」ということだ。革シート特有の新車の香りはおろか、ガソリン臭さがまったくない。

新車の香りは心地良いものではあるが、それは革シートの香りでもあった。それがモデルYは、革ではなくビーガンシートと呼ばれる100%動物性レザー不使用のものを使用している。ハンドルも同じだそう。そのせいで革特有の香りがしないのだ。

また、当然のことながらクルマのどこにもガソリンは存在しないので、その臭いもない。実は、納車前に消臭用にイオン発生器なるものを購入していたのだが、これも必要ないほど車内は嫌な臭いがしないのだ。少し考えればわかることではあるが、新鮮な体験である。

そして、その走り。走りと言ってもスピードを楽しむほど若くはない。注目すべきは、その加速だ。モデルYは加速モードを2つのモード(グレードによっては3つ)から選択できる。マニュアルによると以下の違いがあるようだ。

・チル:加速が制限され、快適な乗り心地でゆったりと運転することができます。

・スタンダード:通常レベルの加速を提供します。

ボクのモデルYでは納車されたばかりの走りのモードは「チル」になっていた。加速モードが選べることも知らずに走っていたのだが、特段の違和感はなかった。だが、実はアクセルを踏んだとき、ガソリン車にも似た、少しもったりとした感覚があった。EV特有のトルクが感じられなかったのだ。これはボクのモデルYのグレードが「パフォーマンス」ではなくRWDだから仕方ないのかなと思っていた。

だが、マニュアルでその加速モードが変更できることを知り、「スタンダード」に変更すると、アクセルを踏んだときの加速はいままでのもったり感はなく自分の思っていたとおりのものが得られたのだ。「これこれ、このトルク、加速がほしかったんだよな」と、俄然運転が楽しくなったのだ。

EV初心者のボクは、日々テスラを運転していると日々いろんな出来事、発見がある。すでにEVに乗り慣れた方にとっては「そんなことも知らないのか」と思われることもあるだろうが、一般社団法人日本自動車販売協会連合会が発表している「燃料別販売台数(乗用車)」によると、2022年1〜9月の月間販売数から産出したデータでもEV販売率は1.3%程度だった。

これからまだまだ普及していくであろうEV。なかでもテスラは特殊なのかどうかも含め、今後も検証していきたい。

  • 田代真人
  • ディスプレイの空調メニューから上部扇形のマークがフロントデフロスター。《写真撮影 田代真人》
  • 加速は「チル」と「スタンダード」が選べる。《写真撮影 田代真人》
  • ポチって3か月、ついに自分の『テスラ モデルY』とご対面《写真撮影 田代真人》
  • テスラ モデルYのキーカード《写真撮影 田代真人》
  • 運転席のタブレットがWi-Fi経由で適宜アップデートされる《写真提供 テスラモーターズ ジャパン》
  • テスラ モデルY
  • テスラ車にはスイッチと呼べるものがほとんどない《写真提供 テスラモーターズ ジャパン》
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