スバル新社長に大崎専務が昇格へ…「常に現場に寄り添い大事にする」

業界 レスポンス

SUBARU(スバル)は3月3日、大崎篤取締役専務役員が社長に昇格する人事を内定したと発表した。中村知美社長は会長に就任する。いずれも6月に開催予定の株主総会および総会後の取締役会を経て正式決定する。

中村社長は同日、都内で会見し「2018年に策定した中期経営ビジョン『ステップ』の区切り、ならびに総括とともに、現在社内にて議論を進めている新しい経営ビジョンの策定、展開に向けて、社長交代を含めた新たな経営体制へ移行させる」と、社長交代の理由を語った。

その上で中村社長は「2018年の就任以来、コーポレートガバナンスの強化、品質改革、組織風土改革、トヨタさんとの関係強化、そしてスバルブランドの価値向上を重点ミッションと据えてやってきた。自己評価となるが、着実にその成果が出ているという手応えを感じている。また社員の意識改革や行動改革も進んできたと感じている」と、社長を務めた5年間を振り返った。

◆エンジン設計から多種多様な部門を

また後継者となる大崎専務について中村社長は「もともとはエンジン設計のエンジニアの出身。しかしながらその後のキャリアはとてもユニークで労働組合の専従役員、商品企画、品質保証、そして直近では製造部門と多種多様な部門を経験し、それぞれでしっかりと実績を出してきてくれた。また現場を大切にする方であり、社内外でも人望の厚い人物」と紹介した。

社長に内定した大崎専務は「我々、自動車業界にとって大変革期といわれるこのタイミングで、そして混沌とした予測不能な時代における舵取りを現社長の中村の後を引き継ぎ、担うことに身の引き締まる思いでいっぱいだが、先が見通しづらいからこそ、地に足を付け軸をぶらさず前をしっかり向いて、この重責を果たしていくことが、これからの私の仕事であると強く思っている」と抱負を語った。

◆労働組合の専従役員が貴重な経験

社長の紹介通り大崎専務は様々な部門を経験してきたが、なかでも「8年間にわたり労働組合の専従役員に従事した。時の経営陣と経営課題について激論を交わしたり、人材がすべての基盤であるという思いを強くした、この期間は私のキャリアの中でも特に貴重な経験だった」と大崎専務は振り返る。

また直近では製造本部長として「これからの電動化の流れも踏まえた国内生産体制再編計画の策定と実行」を指揮した。

大崎専務は「これまで商品開発の最上流からアフター領域に至るまでモノ造りに関わる多くの部門に携わってきた経験から私自身日頃から感じているのは、現場が大事だという思い。行き詰った時はいつも現場に訪れ、何かしらの答えにつながるヒントを得てきた。答えはマーケットにある。答えは生産や開発の現場にある、こういう考えのもとに、常に現場に寄り添い大事にしながら、当社のありたい姿である『笑顔をつくる会社』、この具現化に向けて経営の舵取りを進めていきたい」とも話していた。

  • 小松哲也
  • スバル新社長に内定した大崎篤取締役専務執行役員《写真提供 SUBARU》
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