ついに本命のプラグインモデルがデビュー! トヨタ・プリウスPHEVを3月15日より販売開始
この記事をまとめると
■プリウスPHEVが3月15日(水)に販売をスタートさせる■最高出力223馬力、0-100km/h加速は6.7秒と公表されている■グレードは「Z」のみで駆動方式はFF、価格は460万円だ
フラッグシップモデルの販売日がついに決定!
昨年11月16日、初代プリウスのイメージキャラクターであった鉄腕アトムの聖地として知られる東京・高田馬場にて行われた、5代目となる新型プリウスのワールドプレミアは大いに盛り上がったところは記憶に新しい。 いままでのプリウスの売りであった「圧倒的な低燃費性能」というのは今回はあえて追求せず、性能は従来のものから大幅に突き詰めずに、走りやデザインに重点を置いて「愛されるクルマ」といういままでにない新しいコンセプトを狙って新発進したことが話題になった。 そんなプリウス、主力であるハイブリッドモデルはすでに販売がスタートしており、1年待ちとも言われるほどの人気っぷりを見せている。現に、老若男女問わずその攻撃的かつ流麗なスタイリングは好評で、走り好きなユーザーやジャーナリストからも高い評価を得ている。ハイブリッドカーのパイオニアであるプリウスに相応しい、まさに新時代のハイブリッドカーと言えよう。 そして今回のプリウスにはもうひとつ注目点がある。それが3月15日(水)から販売されることとなった「プリウスPHEV」の存在だ。プリウスPHEVとしては、今回のモデルで3代目となるわけだが、今までのモデルはどれもモデルライフの途中から追加されたモデルであったので、今回のように最初から発表されるのはじつは初だ。 まず、今回登場したプリウスPHEVでは、従来までの呼び名であった「PHV」という名称から、世界的にも多く呼ばれている「PHEV」という名称に変わった。ただし、名前が変わっただけなので、プラグインハイブリッドという構造には変更はない。 設定されるのはZグレードがベースとなっており、コンパクトかつ大容量な駆動用バッテリーと、高出力の駆動用モーター、高効率なガソリンエンジンを組み合わせた最新のプラグインハイブリッドシステムを搭載しているのが特徴だ。パワフルな加速力も自慢のポイントで、プリウスのハイパフォーマンスモデルとして君臨している。 PHEVの特徴として、バッテリーに充電した電力だけで、通勤や買い物など日常のドライブのほぼすべてを走行可能という点があるほか、旅行など長距離のドライブでは、バッテリー電力に加えて、エンジンを使って走行することもできる。なので、ハイブリッドとBEVのいいとこ取りとも言えるので、長い航続可能距離を確保しているのが嬉しいところ。 そのほか、PHEVならではの機能として給電機能も備える。バッテリーに蓄えた電力からアウトドアレジャーなどで活用できるほか、停電や災害などの非常時にはエンジンで発電し、より多くの電力を各種家電や自宅へ供給できるのだ。なにかと災害の多い日本では非常に心強いシステムと言えよう。
使い勝手も動力性能もピカイチ!
搭載さてるバッテリーは、満充電かつガソリン満タンの状態から一般家庭約5日分の電力を供給可能となっているほか、給電用の装備として、室内への虫などの侵入や雨天での雨水の侵入を防ぐ外部給電アタッチメントを標準で装備。ドアガラスを閉じたままでの外部給電を可能としているのが嬉しい。ありそうでなかったパーツと言えよう。また、付属のヴィークルパワーコネクターを充電インレットに差し込むことで、100V/1500Wの外部給電コンセントとしても活用できる。 プリウスらしいそのほかの装備として、1年間でEV走行1250km分に相当する電力を生み出す第2世代の「ソーラー発電システム」をオプションで設定している。これは、高効率ソーラーパネルを車両ルーフに搭載し、充電スタンドがない駐車場や災害等で停電した場合でも、太陽光さえあれば充電ができるというものだ。駐車中は駆動用バッテリーへ充電し、走行だけでなくエアコンなどさまざまな機能に電力を供給するシステムとなっているほか、走行中は補機バッテリー系統に給電することで駆動用バッテリーの消費を低減する機能もあるので非常に効率的と言えよう。ルーフに装備されるのでデザインに影響が出ないのも嬉しい。 また、テレワーク時などに威力を発揮する「マイルームモード」を搭載している。こちらは、普通充電時にパワースイッチをONにすると、外部電源の電力を利用してエアコンやオーディオの使用が可能になるというものだ。 気になる動力性能では、システム最高出力164kW(223馬力)の高い動力性能を実現している。ちなみに、0-100km/h加速は6.7秒とスポーツカー並みというから驚きだ。19インチタイヤ装着車は26.0km/L、17インチタイヤ装着車では30.1km/Lの低燃費を実現しているのも、プリウスを名乗るプライドと言えよう。低燃費性能はバッチリだ。 EV走行距離は、19インチタイヤ装着車で87km、17インチタイヤ装着車では従来型比75%向上となる105kmを達成しているところにも注目したい。カタログ値ではあるが、これだけの距離をEV走行できるので、先述の通り買い物や通勤程度であれば必要十分と言えるのではないだろうか。 デザインでは、PHEV専用のアルミホイールやグレースモークカラーのテールランプなどを採用しており、ハイブリッドモデルとさりげない差別化がなされているのも同車の特徴だ。 なお、インテリアにはPHEVモデル専用のスイッチなどの追加は見られるが、デザインをはじめとした主要な部分に関しては標準モデルと違いはないという。 プリウスPHEVのグレードは「Z」のみの展開で、で駆動方式はFF。価格は460万円だ。 新しく生まれ変わったプリウスのフラッグシップモデルとなっているので、最新の電動車を体感したい人は検討してみてはいかがだろうか。