経済的に「お得」だからディーゼル車を買う……は間違い! そうそう埋められない「ガソリン車」との差

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この記事をまとめると

■ディーゼルエンジン車は経済的というイメージがある■しかし損得勘定だけで考えるとディーゼルエンジン車はお得ではない■乗り味などが気に入った場合に購入するのが良いと言える

ガソリンモデルと比べて車両代は高くなる

 欧州で人気だったディーゼルが日本でも定着して久しい。その昔は日本車でも乗用車にかなりの割合で用意されていたが、当時のものは黒煙は出るし、振動もすごかった。メリットは燃費がいいのと燃料費が安いこと、トルクが太くて乗りやすいことぐらいだった。 それが今では排ガスを高度に浄化したクリーンディーゼル全盛となっていて、これが人気になっている。欧州車はもちろんのこと、マツダのように国産でも力を入れているメーカーがあるなど、すっかりと定着している。 もともとディーゼルというのは、先に紹介したように経済的というのがまずはあって、現在のクリーンディーゼルでも支持される要素のひとつになっている。しかし、よく考えると、ホントにお得なのだろうか? そもそも車両代が20〜30万円ほど高い。振動が大きいゆえにエンジンを頑丈に作らないといけないことなどが理由で、さらに排ガスの処理システムもコストがかかるため、価格に跳ね返ってくる。理由はどうであれ、車両代を補って余りあるお得が存在するのかが問題だ。

維持費もガソリンモデルより高くなる傾向に

 まず燃料代については、ガソリンとの価格差が小さくなっているし、価格自体も以前ほどは安くはない。理由はさまざまだが、精製技術が上がって原油から採れる量が減っていることや、中国などに回されているなどが理由の一端として挙げられる。さらに燃費については、たとえばマツダ車で比較してみると、5%から10%ほどいいだけで、微妙なところ。車種によるが、燃費の差、ガソリンと軽油の価格を鑑みると、10万km走ったところで10万円ちょっとの差がつく。目に見えるディーゼルのメリットなのだが、車両代の差を埋められるかというと足りないというのが結論となる。 そして高いのがメンテ代だ。クリーンディーゼルの場合、オイルは専用品を使用する必要があるし、オイルが汚れやすいことからオイルフィルターも大サイズのものが使われている。つまり費用が高くなるわけで、実際にネットでは不満の声が大きく聞かれる。ただ、メンテナンスパックに入っていれば負担は大きくはないが、ガソリン車ほどは小さくはない。 クリーンディーゼルの場合、いわゆるエコカー減税が適用されるのはお得ではある。しかし、これについてはじつは見直しが決定されていて、お得度がかなり小さくなってしまうのは痛い。さらにこれはあまり知られていないが、経年車に対する自動車税の割増は、ガソリン車が13年経過時なのに対して、ディーゼル車は11年経過時となって長く乗る場合、遜色が出てしまう。 このように見ていくと、損得勘定だけで見るとディーゼルはお得とは言えないのが実際のところだろう。ただし、トルクを活かした頼もしい走りはディーゼルならではのもの。そもそもクルマを損得勘定で買うとなると、軽自動車にまさるものはなくなってしまう。結局はディーゼルならではの乗り味がよければ買えばいいのではないだろうか。

  • 現在のディーゼル車の維持費とは? ガソリン車と比較してお得なのか
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