シャコタン殺しの悪魔のトラップ! 硬そうなアスファルトに「うねり」や「轍」ができる理由を「道路の専門会社」に聞いた

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この記事をまとめると

■道路にうねりや轍ができていることがある■このような道路の変化はなぜ発生してしまうのだろうか?■総合建設コンサルタント会社「株式会社 長大」にお話を伺った

道路のうねりや轍の原因とは?

 舗装が古くなった道路を見てみると、うねりや轍ができているのが気になる人もいるかと思います。とくに最低地上高の低いクルマのオーナーにとっては愛車を傷つける原因になるので、より道路のうねりや轍には敏感になっていることでしょう。このような道路の変化はどうして発生してしまうのか。対策などはないのか。道路を中心に、橋の分野では業界トップレベルの総合建設コンサルタント会社、株式会社長大に聞いてみました。

3つの要因が挙げられる

 まず気になったのが道路に発生するうねりや轍の原因です。新しい道路ではそんなことはないので、皆さん経年劣化ということは何となくイメージが付くと思いますが、正確な理由はどこにあるのでしょうか?「基本的に3つの要因が挙げられます、最初にアスファルトの流動変化と呼ばれるものです。夏季の高温時にアスファルトが柔らかくなった状態で、タイヤから荷重がかかることによってアスファルトが動いて変形してしまいます。これを流動変化と言います」。「次にアスファルト混合物の摩耗です。冬場にタイヤチェーンや除雪車がアスファルトを摩耗させることによって発生します」。「最後に挙げられるのが地盤支持力低下による沈下です。路面に応じたひび割れなどから、雨水が浸透したり繰り返し交通による荷重がかかったりすることで、舗装を支える地盤の支持力が低下して沈下してしまいます。この沈下が轍の量としてはもっとも生じやすいです」。 素人からすると単純にクルマの重さから轍が発生していると考えてしまいますが、それだけではなく複合的な要素が絡み合っているんですね。

対策も講じられている!

発生しやすいポイントは?

 普段運転する者としては、どのような場所で轍やうねりが発生するか気になるところですが、そのような具体的なポイントなどはあるのでしょうか?「設計時に想定した大型車の交通量よりも、多くの大型車が通過している路線では発生しやすいです。また、渋滞が多く発生する箇所や交差点付近も同様ですね。これらの箇所は長時間クルマから荷重を受けるため、轍が発生しやすい傾向にあります」 事前に轍やうねりが発生しやすいポイントを意識しておくと、日々の安全運転に役立てることができるでしょう。

対策は?

 上記のような理由から発生してしまう轍やうねりなどですが、対策も施されているようです。「まず材料面の対策としては変形しにくいアスファルトを使用したり、アスファルト混合物用添加剤を使用することで対流動性(対変形性)を向上させたり、ガラス繊維シートなどの高強度シートを敷設するといった対策が挙げられます。施工面の対策としては舗装事態を厚くして荷重を広く分散させたり、コンクリート舗装を使用したりする方法などが取られたりしています」。「また、計画面の対策としては、事前に大型車の交通量を推定しそれに応じて使用材料や舗装の厚さなどを決定しています。この推定に対して交通量が上まわった時に舗装の不具合が発生しやすくなるのです」。 交通量や渋滞が引き起こす長時間の荷重が原因、というのは何となく予想していましたが、それにプラスしてさまざまな要素が影響していることが分かりました。交通量や交差点はもちろんですが、ひび割れが多い道路も轍が発生する道路の予備軍と言えそうです。そのような観点を意識して日々走る道路を見てみると、より安全な通行が出来ることでしょう。

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