EVバスに発がん性もある有毒物質の使用が発覚! BYDの「六価クロム問題」はなぜ起きたのか?

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この記事をまとめると

■三価クロムを高熱処理することでできる六価クロムは毒性があり人体に有害だ■六価クロムへの規制は厳しく定められるが、使用については自動車工業会での自主規制となる■今後、BYDには六価クロムを用いない耐久信頼性の確保が求められる

排水や汚染に対する規制はあっても使用は自主規制

 六価クロムは、自然界にある三価クロムを高熱処理することでできる。そして、クロムメッキなどで使われてきた。三価クロムは比較的安全なので、サプリメントに使われている事例もあるという。一方、六価クロムは強い酸化作用によって毒性があり、皮膚や粘膜に付着すると皮膚炎や腫瘍の原因になる。また、DNA(遺伝子)を損傷する作用により発癌性もある。 国内では、江東区や江戸川区で六価クロムによる土壌汚染が生じたことがあり、徳島ではJTのタンク処理で漏れたこともあった。 六価クロムに対する規制は、工場排水や土壌汚染などに対し、厳しく数値で定められているが、その使用については、自動車工業会での自主規制であるようだ。したがって、BYDのEVバスでの利用は、中国での生産であるだけに対象外であった可能性がある。また、乗用車と違って生産財である商用車は、走行距離や使用年数が長いため、錆びなどに対する対策としてネジなどでメッキに使われた可能性があるだろう。 しかし、日本の自動車工業会で自粛されているということは、長期の耐久性において他の手段もあることを意味しているだろうし、保守管理の面で部品交換を含め保管していく方法もあるだろう。したがって、今後は六価クロムを用いない耐久信頼性の確保がBYDには求められることになる。 希土類元素の採取など、中国では人権に対する配慮が日本や欧米に比べまだ十分な視線が行き届いていない可能性がある。毒性のない材料で製品をつくっていくことも、環境問題のひとつだ。 今日、環境問題というと気候変動を抑制するための脱二酸化炭素とみられがちだが、環境問題はひとつではない。かつて昭和40年代に日本が直面した環境問題は公害だった。それは工場排水や、排出ガス中の有害物質による特定地域の大気汚染に関するものであり、影響は地域限定だった。 そこに、地球全体に悪影響が及ぶ気候変動という環境問題が加わり、これは20世紀という100年間を通じて5倍に増えた人口の増加にも起因している。いずれの環境問題も、我々自身が被害者となる一方で、自分自身が加害者にもなるという悩ましさもある。 脱二酸化炭素を追求しながら、そこで各自が使ったり消費したりする商品や製品がほかの悪影響を及ぼしていないかを考慮して選ぶことが求められるのである。今回のBYDによる六価クロム問題は、そうした警鐘のひとつでもあるだろう。

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