「トナラー」に「地元ルール」! 春からクルマ通勤&通学で「クルマ社会デビュー」する人に贈る大切なこと5つ
この記事をまとめると
■春からクルマでの通勤・通学がスタートする方も少なくないだろう■クルマ移動が基本の地域には暗黙のマナーやルールが存在する■この記事では新クルマ社会人に最低限知っておいて欲しいことを紹介
クルマ社会ならではのマナーやルールが存在
春から新社会人の皆さん、大学や専門学校などに入学される皆さんのなかには、クルマでの通勤・通学がスタートする方もいらっしゃると思います。勤務先や学校が自宅から遠い場合には、初めての土地での新生活にドキドキしつつ、不安を抱えている方も多いかもしれないですね。生まれ育って慣れている土地なら、道も覚えているしだいたい渋滞する場所もわかるし、交通の流れがどんな感じなのかも予想しやすいものですが、初めての土地となると、それがわからない状態から運転することになります。 また、今までは休日だけ運転していたという人が、毎日同じようなルートを運転することになって、初めて気が付く「平日ルール」や「地元ルール」などがあるかもしれません。もちろん、交通規則を守るのは大前提ですが、そのほかにもクルマ社会ならではの暗黙のマナーやルールといった、違反ではないけど嫌がられるような行為も存在しますので、今回はそんな、新クルマ社会人に贈りたい、最低限知っておいて欲しい大切なことをお伝えしたいと思います。 1つ目は、これから毎日通うことになる目的地までのルート上で、右折レーンが設けられていない交差点を右折しなければならない場所はありませんか? もしあれば、事前に練習を兼ねてその場所へ行ってみましょう。そして地元ナンバーのクルマが右折するまでどのように待機しているか、チェックします。朝の混む時間帯は右折禁止になっているところも多いですが、右折可能な場所でも、右折待ちをするクルマが1台でもあると後続車が大渋滞となってしまうことがあるため、できる限り中央線に寄って待機している場合が多いと思います。そうすると、狭い道でもぎりぎり右折待機車両の脇を抜けていける空間が確保できることがあり、それによって後続車が渋滞しなくて済むからです。 右折可能となる交差点なのだから、どんな待機の仕方でもべつに違反ではないですが、なかなか右折できずに後続車を塞いでしまうと、みんなが時間に余裕がない朝はとくに、後続車のドライバーたちをイライラさせてしまいます。もし、地元ナンバーのクルマがまったくその場所で右折をするシーンが見られない場合には、もしかすると右折せずに同じ方向へ行ける迂回ルートがあるのかもしれませんので、地図でよくチェックしてみるのもいいですね。これは通勤・通学ルート上だけでなく、地元のスーパーの駐車場などでも渋滞や事故発生を防ぐために「右折入庫禁止」と表示しているところもありますので、1つ1つ確認しておくことをオススメします。 2つ目は、駐車場に停めるときに考慮して欲しいマナーです。よく、ほかにもたくさん空いている駐車枠があるのに、平然と隣りに停めてくるドライバーがいますが、これは「トナラー」と呼ばれて迷惑がる人が多い行為です。トナラーの心理としては、お店の入り口に少しでも近いところに停めたいから、という人もいれば、順番に並んで停めないと気持ち悪いから、ラッキーナンバーの駐車枠に停めたいから、いつも自分が停めている場所だから、といったさまざまな理由があるようですが、乗り降りしやすいようにわざわざ入り口から遠い場所やガラ空きの場所を選んで停めたのに、なぜ隣りに停めるのか? と不快感を抱く人のほうが多いということを頭に入れておきましょう。
踏切や細い道にも注意が必要
3つ目は、新生活をする土地に「踏切」がある人は必ず、朝の時間帯や夕方の帰宅時間帯にどんな状態かをチェックしておくことが大切です。電車が上り・下りと頻繁にやってくるようなところは、朝夕はとくに「開かずの踏切」となる可能性が高いです。昼間はまったく並ばずにスムースに通過できるところでも、詰まってしまって1時間以上動かないなんてこともあります。社会人ならそのせいで遅刻したなんてことは許されませんから、事前にチェックして、迂回ルートも考えておきましょう。 4つ目は、よく言われる「名古屋走り」「松本ルール」「茨城ダッシュ」といった、地元ルールの存在です。なかには、「信号が赤になってからも3秒は通過OK」などという、なんとも危険な地元ルールもあるようなので、それを知らずに信号が青になったからと発進してしまうと、ヒヤリとすることもあると思います。毎日走っていれば、だんだん地元ルールがわかってくるものですが、万が一それを知らなかったことで事故に遭ってしまったら大変。ご近所の人などとコミュニケーションを取り、教えてもらうようにするなど、ある程度事前に知っておくと安心ですね。 5つ目は、むやみに細い道に入って行かないこと。これも大切です。最近はスマホアプリのルート案内を使う人が増え、渋滞を避けるために1台がやっと通れるような道にズカズカと入っていくクルマを見かけます。初めての土地や慣れない土地では、ルート案内に頼りっきりになりがちですが、そうした細い道は、歩行者や自転車、住んでいる人たちも「あまりクルマが来ない」ことを前提に生活していることが多く、子供がボール遊びをしていたり、自転車が置きっぱなしになっていたり、ご近所さんが立ち話をしていたりということも多い道です。そこにいきなりクルマが入ってくると、住人たちは慌ててしまうかもしれません。配達車両や、庭木の手入れをしているトラックなどが道を塞いでいて、通るためにどかしてもらわなければならず、よけいに時間をロスしてしまうかもしれません。そうした細い道は、休日などにまず歩いて通ってみて、クルマが通りやすいかどうかを確認してみるといいでしょう。クルマ通勤・通学にまだ慣れないうちは、まず大通りからスタートしてみることをオススメします。 ということで、新生活に慣れるまでいろいろと大変かと思いますが、クルマ社会でのこうしたポイントもぜひ頭に入れてみてください。事前の準備や少しの心がけで、安全で楽しいクルマ通勤・通学ができると思います。