100km/hで100mは空けすぎ? 安全かつ現実的な車間距離とはどのぐらいか

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高速での交通違反の検挙3位は車間距離保持義務違反

 高速道路において、交通違反で検挙されるベスト3にランクされている車間距離保持義務違反(1位は最高速度違反[40km以下]、2位は通行帯違反)。道路交通法には、「車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その車両が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない(道路交通法26条1項)」とあるが、具体的な数字は示されていない。

 教習所で配られる教本には、一般道なら「速度-15km/h」(例50km /hなら35m)、高速道路なら、「速度=車間距離(m)」と書かれているが、高速道路で100km/hで走行中、100mの車間距離をとっていたら、どんどん割り込まれるか、後続車からプレッシャーをかけられるので現実的とは言い難い……。

 判例や警視庁指示事項では、「速度の二乗÷100」をおおよその安全追随距離としているとのこと。つまり、40kmなら、40×40÷100=16m。80㎞/hなら64m。100㎞/hなら100m……。やっぱり100km/h=100mなのか? 自動車事故対策機構のブレーキ性能試験のデータを見ると、2名乗車で100km/hからのフルブレーキ時の制動距離(ドライ路面)は、アクアやプリウスクラスで41~43m。ウェット路面だと3mぐらいは制動距離が伸びている。

 これはあくまで制動距離だけのデータで、実際にはドライバーが危険を感じブレーキを踏んでから、ブレーキが効き始めるまでの距離、いわゆる空走距離もプラスされる。人は何か刺激を受けて、行動するのに約0.2秒かかる(さらに自分が行動(反応)していると自覚するのに約0.3秒かかる)。

 100km/hは、秒速約28mなので、0.2秒で5.6m進む。そう考えると、100km/hなら50mの車間距離を維持できていれば、最低限の車間距離はキープできているといえるのではないだろうか。

 また、渋滞学で有名な、東京大学先端科学技術研究センターの西成活裕教授によると、高速道路では「車間距離約40m」をキープしていれば、車間距離が渋滞の原因を吸収する「渋滞吸収運転」になり、渋滞を防げるというデータもある。

 もうひとつ、最近話題になっているのが車間距離の3秒ルール。安全科学が専門の九州大の松永勝也名誉教授が提唱しているもので、検証実験から運転中に危険に気付くまでに、1.5秒、ブレーキ踏んで停車するまで1.3秒かかるとし、車間距離は3秒間で進む距離だけは空けておくというルール。この3秒ルールだと、100km/h=約84m。60km/h=50mと現実的。

 ちなみにドイツ、フランス、イギリスなどでは、“車間距離=2秒間”の考え方が普及している。 2秒ルールだと、

 40km/h=22.2m

 60km/h=33.3m

 80km/h=44.4m

 100km/h=55.6m

 (根拠は、危機を認識しブレーキを踏むまで1秒。ブレーキが効果を発揮するまで1秒)いずれにせよ、車間距離を距離(m)ではなく、時間(秒)に置き換えて、キープするというのは合理的な考え方。日本でも埼玉県の防犯・交通安全課が、『ゆとり車間距離「0102運動」』として、上記の2秒ルールを推奨している。 結論としては、前走車から2秒~3秒間分の車間距離を確保するのが、安全で現実的な数字といえるだろう。

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