日産が完成検査不正問題の対応策を公開! 西川社長の進退は明言せず

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栃木工場では1979年から不正が行われていた

 11月17日、日産自動車は一連の完成検査不正問題についての調査を完了し、報告書を国土交通省へ提出したと発表。同日16:30より、西川廣人CEOと、山内康裕チーフ・コンペティティブ・オフィサー(CCO)の2名による記者会見が行われた。記者からの質問にすべて答え、2時間半にもおよんだ。

 今回の問題を解決するため、外部の第三者機関として西村あさひ法律事務所に調査を依頼。これらの聞き取りは、カルロス・ゴーン会長にも行ったとのこと。

 行われていた不正を振り返ると、オートワークス京都を除く、追浜/栃木/日産自動車九州/日産車体湘南/日産車体九州の5工場にて、完成検査員に任命されていない補助検査員が完成検査を行っていた。これらは、1989年に追浜工場で行われていたことが判明。栃木工場に至っては、さらに10年前の1979年から不正が行われており、完成検査に関わる不正が長年に渡って行われ、常態化していたことが明るみになった。となると、R32スカイラインやZ32フェアレディZなど、往年の名車として今も高い人気を誇るクルマたちも、完成検査不正の被害“車”であった可能性があるのだ。

 完成検査員の任命についても、任命・教育の基準書に従った運用をされていなかった。具体的には任命に必要な座学講習の時間短縮、座学後に行われる試験においても、試験問題と一緒に答案が配られるといったもの。そのほかにも教育教材を見ながらの受験、答案の提出後に間違いを訂正してから再提出、さらには試験中に受験者へ解答を教えるなど、ずさんな管理のもと運用されていた。

 また、定期的にきちんと完成検査が行われているか確認する内部監査の実施日が現場へ事前告知されていたため、当日は資格をもたない工員が完成検査工程にあたらないようにするなど、隠ぺい行為も常態化していた。

 これらを受けて、再発防止策を発表した。合格を証明する印鑑は、各工場の監督者(係長または工長)による一括管理と保管を徹底化。さらに、認定された完成検査員以外は検査ラインに近づけないよう、顔認証によるセキュリティゲートを設置。完成検査員の有資格者であることを示す帽子を与える。また、完成検査ラインにおいて、完成検査に必要のない項目の検査工程を混入させているが、これらについても、完成検査員がすべて作業を行うという。

 さらに、すでに完成検査員として従事しているスタッフに対しても、5時間の再教育を実施。そのうえで理解度試験を行い、80点以上の合格点に達するまでの補習教育を行っている。試験に際しては、不正を防ぐために本社より管理職を派遣し、実施したという。

 2017年11月8日時点では、完成検査員の有資格者は国内工場合計で536名(再稼働時の生産台数において、円滑な完成検査を行うために必要な人員は380名)。工員のシフトなどを考えればそれでも人員不足であり、2017年度中までに107名を育成。今後の退職者を考慮しても、85名の増員を達成させる。このため、現在は完成検査員の習熟度向上、さらに体制の充実を図るため、生産ラインのスピードを落として対応。もちろん生産は従来よりも遅れてしまい、これは今回の不正問題には関係のない輸出車にも影響が及んでいるという。

 これらの不正問題において、現場では不正をしている認識はあったとの調査報告が上がっている。ただ、社内に違法行為など不適切な行為がある場合は通報する“内部通報制度”もあるのだが、通報しても是正されないのでは? という認識もあったそうだ。

 この事案に関して、「本社役員、工場の部課長以上の社員は把握しておらず、係長以下の現場レベルで行なわれていたが、上層部が知らなかったでは済まない。そしてこの問題は現場だけを正せばいいという問題でもない」と西川社長。現場との壁をなくすべく、毎年行なっている従業員調査では“法令の遵守”と“現場との壁”に関連した設問を設け、対策の効果と定着を測定していくそうだ。2017年10月から年度末まで、報酬の一部自主返上をして、この問題解決に対応している。

 カルロス・ゴーン会長ではなく、現社長で経営責任のある西川社長自らが問題を解決し、通常の生産体制に戻さなければならないともコメント。自身の進退については明言を避けた。

 スバルとは違い、悪質性の高い今回の完成検査員不正問題。社内での体制を再編成し、改善に取り組むとあるが、これが風化されることがないことを願ってやまない。

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