中国では国内よりも海外生産車が人気! スズキ・イグニスの賢い立ち位置

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リヤは「漢字エンブレム」じゃないほうがステータスが高い

 広州モーターショーの会場にスズキ・イグニスが展示してあった。2017年8月25日に四川省成都で開催された成都モーターショーにて正式に中国市場にデビューしている。

 じつはイグニスは日本で生産されたモデルが中国市場において輸入販売されている。今回展示してあったモデルにも、“日本から輸入しています”というような内容のステッカーが貼ってあった。イグニスの属するコンパクトクロスオーバー車ならば、中国でのパートナーとの合弁会社(スズキの場合は長安鈴木又は昌河鈴木)において現地生産され販売されるのが一般的なのだが、このあたりはスズキの巧みな販売戦略があるようにも思える。

 中国で販売される外資系メーカーのモデルの多くが、中国の現地パートナーとの合弁会社において現地生産及び販売されている。BMWやメルセデスベンツ、アウディでも5シリーズやEクラス、A6あたりまでが現地生産されている。販売台数の限られる一定以上の高額車両以外は、まず現地生産されるのが一般的である。

 そして現地生産車とそうではない区別は、リヤに漢字のエンブレムがあるかないかで判別することができる。たとえば日産では、中国での現地パートナーである東風汽車との合弁会社“東風日産”で生産されているエクストレイルには“東風日産”と、漢字車名となる“奇駿”という漢字のエンブレムが装着される。

 トヨタや日産といった一般ブランドならまだしも、ベンツやBMWなどのプレミアムブランドではこの漢字エンブレムを剥がしてしまうひとも少なくない。その根底には中国生産ということに対する抵抗がある。中国民族系ではなく外資ブランドなのだから構わないのでは? と考えがちだが、本国(もしくは中国外)生産と自国生産との間には大きなヒエラルキーというものを強く感じているようなのである。

 日系ブランドでは、スバルが中国市場に導入しているモデルはすべて日本で生産され輸入販売している。中国でもスバルブランドの人気は高いのだが、“どのモデルを買っても日本製”というのも人気を大きく高めている。もちろん日本からの輸入販売となるので価格設定も高いのだが、とくに人気の高いアウトバックあたりではBMW X5からの代替えなどもあるほどステイタスはかなり高くなっている。

 イグニスもそのまま中国で現地生産して販売すれば、ほかのライバル車と同じ土俵で戦うことになるが、“日本製”という“おまじない”をかけると、ライバルとは違うユーザー層(より高額な所得のひとなど)の開拓も可能となってくるのである。スズキがどのような判断で、日本生産での中国市場導入を決めたか確かなところはわからないが、端から見ていると、中国では安直に現地生産に走らなかったことは、なかなか上手いやり方のようにも見える。

 ちなみにイグニスはすでにインド市場でも発表されているが、インドでは同じスズキ車ながらバレーノやSX4 Sクロスとともに、上級ディーラーとなる“NEXA店”にて扱われている。世界市場でのイグニスの立ち位置は“ちょっと上級のコンパクトクロスオーバー車”というものなのかもしれない。

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