「従来の延長線じゃダメ」新型ホンダ・シビックに高すぎるハードルを設定した開発責任者の想いとは?

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高いハードルに挑むための合い言葉が「男前」

 いよいよ登場した10代目となる新型シビック。今回のフルモデルチェンジの責任者を務めた松本英樹さんは開発プロジェクトを振り返り、「凄まじく高いハードルを設定した」と語る。

「そこにはふたつの理由がありました。ひとつは世界の競合車の飛躍的な進化に対する危機感。もうひとつは近年のシビックは保守的になったんじゃないかというお客さまの生の声です。もはや従来の延長線上では、世界に通用しないし、お客さまの期待に応えるシビックを提供することもできないと考えたんです」

 高いハードルに挑むため、開発チームは『OTOKOMAE(男前)』を合言葉に掲げた。

「開発の過程では、判断を下さなければならない場面が無数にあります。たとえば部品を作る際に、性能はいいけれどコストがかかるなとか、生産が難しいかもといった事情で迷いが生じる場面があります。そんなとき、自分は『男前』な判断を下しているのか、それを自問自答して、もっとも自信のあるものを出すための判断をする。それが合言葉に込められた意味です」

 日本で発売されるのはセダン、ハッチバック、タイプRの3タイプ。だがセダンについては、市場が縮小傾向にあるのはご存じのとおり。ジャーナリストのなかには「売れないセダンをなぜ今さら」とまで言い切る者もいる。だが、松本さんの考えは違う。

「むしろ逆だと思っています。売れるから作るという考え方だけでは、クルマは文化にならなくなってしまうと思います。それにセダンって、やっぱりカッコいいじゃないですか。スタイリングが良く、走りの良さも実現できるクルマ。ある意味、クルマの基本です」

「今回の開発でも、まずはセダンありきのクルマ作りをしています。もちろんタイプRを視野に入れた骨格作りもしていますが、まずはセダンをきっちり作り、それを波及させて魅力的なクーペやハッチバックを作ろうという考え方です」

 開発チームの熱い想いには、もうひとつ理由がある。それは9代目のシビックを日本で発売できなかったことだ。当時はリーマンショックを引き金にした世界的な不況の影が色濃かった頃。あらゆる企業が「我慢」を強いられた時代だ。

「私は9代目の開発には直接タッチしていませんが、彼らの苦労は近くで見ていました。じつは9代目も、当初は日本での販売を計画していたんです。それができなかった悔しさは、自分も感じるところがありました」

「シビックというクルマは、世界で成長してきたクルマだけれど、開発陣にとってはやっぱり日本のクルマという想いが強いんです。新型では、お待たせしてしまった分、絶対にお客さまを裏切れないぞという気持ちがいつも以上に強かったと思います。9代目での悔しさが、すごくバネになっていると思います」

 ホンダを代表するクルマというよりも、日本を代表するクルマ。新型シビックの開発陣には、そんな強い想いがあったに違いない。

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