スバルと日産の完成検査不正問題は何が違う? 日産だけ風当たりが強い理由とは

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両社とも自動車型式指定制度の根幹を揺るがす重大なルール違反

 自動車メーカーが生産するクルマであっても、ときおり「持ち込み登録」という注意書きが記してあるカスタマイズ仕様があることは、ご存知だろうか。持ち込み登録というのは、新車を初めて新規登録する際に、運輸支局で検査を受けてナンバーを受け取ること。

 車検の仕組みを知っていれば、このフローに驚くことはないが、通常の新車において一台ごとに「持ち込み登録」していたのでは運輸支局のキャパシティをオーバーしてしまう。そこで、国内向けに生産されるクルマにおいては、自動車メーカーが国土交通省から型式指定を受けることで運輸支局へ持ち込むことなく、書類だけで登録できるようになっている。そのために届出した通りに作られているかを確認する作業が「完成検査」と呼ばれるもの。

 日産とスバル(SUBARU)がおかした不正とは、この完成検査において検査員として認められていないスタッフが検査を行っていたというもの。石井国土交通大臣がコメントしたように、まさしく「自動車型式指定制度の根幹を揺るがす重大なルール違反」である。

 その点においては、どちらが悪いという比較はナンセンス。両社ともユーザーや監督官庁の信頼を裏切る不適切な行為をしていたことは間違いない。

 両社が発表した内容を整理すれば、いずれも数十年単位で続けられてきたものであり、また両社ともに正規の検査員の印鑑を使っていたという。検査の資格を持たないスタッフが検査をすることがNGであることは理解した上で続けられてきた行為というわけだ。仮にOJT的な意味で非正規検査員が関わるとしても、本来であれば正規の検査員が確認して印鑑を押すべきであろう。

 つまり、正当な理由で不適切行為がなされていたと理解することはできない。いずれもコンプライアンス意識に問題があったと考えざるを得ないのだ。

 しかしながら、この問題における日産とスバルのブランド毀損には差があるように見える。日産は厳しく糾弾されている一方、スバルはそこまで批判されていないように感じられる。

 2017年11月の登録車(乗用車)販売における前年同月比を見ても、日産が65.1%と大幅に減っているのに対して、スバルは91.2%と影響は少ない。もっとも、ブランド価値の影響を測るには長期的視野で数字を見ていく必要はあるが、それでもスバルについては完成検査の問題がブランド価値を大きく損なっていないといえるだろう。

 その理由として考えられるのは、初期の対応におけるスタンスの違いがある。日産は、商品自体には問題がないという立場だった。それ自体は、ユーザーの不安をいたずらに煽らないという配慮だったのかもしれないが、結果として違反行為に対する反省を感じさせず、無責任であるという印象を与えてしまったキライはある。一方でスバルは真摯に反省の姿勢を示した。こうした初動に違いがブランド価値への影響を変えた可能性はある。

 ただし、スバルは2番手の立場だったため報道で目立たなかったという面もあるだろう。もし、完成検査の不正についてスバルのほうが先に判明していたとしたら、どうなっていただろうか……。

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