売れて当然の大人気ジャンルなのに売れない国産コンパクトカー3選とその理由

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同メーカー内のライバルに比べて10分の1しか売れない車種も

 今のクルマの売れ行きは二極分化している。同じジャンルでも、人気車と不人気車の販売格差が激しく、中間が抜けた状態だ。人気車は効率良く売れるために販売にも力が入り、不人気車は放置されてしまう。そこで売れ行きに大きな偏りが生じた。

 人気のジャンルとしては、小型車ではコンパクトカーが注目される。売れ筋の価格帯はノーマルエンジン車であれば140〜170万円、ハイブリッドは180〜200万円だ。今は安全装備が充実して少し高くなったが、小型車では最も安い部類に入る。そのためにアクア、ノート、フィット、ヴィッツなどが販売ランキングの上位に入る。その一方で前述のような売れ行きの低調な車種もあるので、今回はそこに注目してみたい。

1)トヨタ・ポルテ&スペイド

 筆頭はトヨタのポルテ&スペイドだ。両車は姉妹車で、ポルテはトヨタ店とトヨペット店、スペイドはトヨタカローラ店とネッツトヨタ店が扱う。従って販売網は4900店舗(日産やホンダの2倍以上)に達するが、売れ行きは低調で、1か月の登録台数はポルテが600台、スペイドが500台前後だ。同じトヨタルーミーの7000台、タンクの6000台に比べると10%以下にとどまる。

 ポルテ&スペイドが伸び悩む理由は、商品の特徴がわかりにくいからだ。左側はワイドな1枚のスライドドア、右側には前後に横開きのドアを備える。左側は床面地上高を300mmに抑え(これはきわめて低い)、助手席の乗降性は福祉車両並みに優秀だ。助手席を畳んで後席の座面を持ち上げると、車内の中央が広いスペースになって低床のスライドドアから荷物を積める。

 これらの機能はポルテ&スペイドの優れた特徴だが、一般的には理解されにくい。とくに左側のドアは1枚だから、後席の乗降性があまり良くない。また後席も背もたれを前方に倒して荷室を普通に拡大すると、床に段差ができる。

 しかも2016年末に、魅力がわかりやすい前述のルーミー&タンクが発売され、価格はポルテ&スペイドよりも約30万円安い。そこで需要を一気に減らした。

 ただしルーミー&タンクは、軽自動車の急激な販売増加に対応すべく約2年間で開発したから、各部に粗さが目立つ。走行性能、乗り心地、ノイズ、振動などはポルテ&スペイドが優れている。緊急自動ブレーキを作動できる安全装備も装着されたので、選ぶ価値は十分にある。

2)日産・キューブ

 日産には設計の古い車種が多く散見され、そのなかでもとくにフルモデルチェンジを行ってほしいのがキューブだ。全長を4m以下に抑えた背の高いコンパクトカーで、運転のしやすさと4名乗車時の快適な居住性を両立させた。

 しかも内装は「和風」をモチーフにデザインされ、リラックスできる雰囲気に仕上げている。このキューブの特徴は、今の国内市場の好みに合ったものだ。

 それなのに現行キューブは発売から9年以上を経過して、全般的に設計が古い。緊急自動ブレーキを作動できる安全装備も採用していない。かつて日産は次期型キューブやシエンタのライバルに相当するコンパクトミニバンの計画も進めていたが、立ち消えになって久しい。キューブは必要な改善を受けられず、1カ月の登録台数は500台前後に減った。

 せめて緊急自動ブレーキの装着などは行うべきだろう。日産はノートがe-POWERの設定で売れ行きを伸ばしたと喜んでいるが、このなかにはキューブや販売を終えたティーダのユーザーも含まれる。新しいキューブやティーダに乗り換えたいのに、それができないから、仕方なくノートを買うのだ。いわば諦めの選択で売れ行きが伸びたのに、無邪気に喜んでいるようでは困る。もう少し国内市場を大切にして、商品改良を行うべきだ。

3)日産マーチ

 マーチは日産の国内販売を支える大切な車種だったが、今は売れ行きが下がって1カ月の登録台数は800〜1000台だ。タイで生産される輸入車だが、それ以前にデザインが日本向けではなく、発売当初から内装の質、後席の居住性、走行安定性にも不満を感じた。

 緊急自動ブレーキも装着されず、売りにくい状態になっている。今の日産は、コンパクトカーはノートがあれば十分なのだろう。マーチやキューブは惰性で売っているだけでティーダは消滅した。そのためにメーカー別の国内販売ランキングでは、日産はトヨタ/ホンダ/スズキ/ダイハツに次いで5位になる。日産の世界販売台数に占める国内比率も10%で、日本はオマケの市場になりつつある。

 マーチは優れた視界を生かしながらフロントマスクを改め、内装の作りと運転感覚を向上させて、安全装備も充実させるべきだ。大切な基幹車種であることを忘れないでほしい。

 マーチに限らず、どのクルマでも、発売されたときには大きな期待が寄せられていた。開発者と販売会社を含めた営業部門が心血を注ぎ、賞賛とともに生まれてきた。無造作に誕生したクルマなど、1車種も存在しない。各メーカーや販売会社の関係者には、あの時の新型車に対する気持ちを、もう一度思い出してほしい。皆さんの子どもたちを、もっと大切にしてあげてください。

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