世界のクルマが電動化に進むなか「ディーゼルハイブリッド」は普及するのか?

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コストを考えれば広く普及することはないだろう

「ディーゼルゲート」とも呼ばれたフォルクスワーゲングループによる不正行為により、すっかりクリーンなイメージを失ってしまったディーゼルエンジン。それでも、そもそもの熱効率の良さや燃料代の安さといったメリットを失ってしまったわけではなく、日本市場においてはエコ系パワートレインの象徴といえるガソリンHV(ハイブリッド)のカウンターとして存在感を維持している。

 というのも、ガソリン車に対してディーゼル/HVともに、数十万円単位で価格が上がってしまう傾向にあり、環境パワートレインというキャラクターと価格帯からライバル視されることが少なくないからだ。

 現在、国内で売っているクルマの中で、ガソリン、ディーゼル、HVをラインアップしている唯一の車種がマツダ・アクセラだが、そのスタート価格を並べるとガソリンが182万5200円、ディーゼルが233万8200円、HVは250万5600円となっている。こうした価格差が生まれる大きな原因がパワートレインのコスト差といえる。

 ディーゼルはDPFという排ガス中の微粒子をとらえる処理が必要となるし、マツダ以外のメーカーではアドブルーという尿素水を使ったNOxの処理システムを積んでいるなど排ガス処理にガソリン車より多大なコストがかかる。一方、HVはエンジンのほかにモーターやバッテリーを搭載しているため、それらのコストが車両価格に反映されてしまう。

 つまり、もしディーゼルHVというパワートレインを作るとしたら、それぞれのコストアップを吸収できるだけの商品力を実現しなくてはならない。しかしモーター駆動の範囲が広いストロングHVとディーゼルは、いずれも発進トルクの余裕とスムースな加速というメリットがかぶってしまうため、差別化するのは難しい。もちろん、燃費面でのアドバンテージはあるだろうが、商品力としてアピールできるだけの差はないだろう。

 つまり、コストの増大に見合うだけの商品性を確保できないだろうからディーゼルHVは登場しない、というのが従来の見解だった。しかし、EVシフトのトレンドにおいて、数の上では主流となるであろう48Vの電気系を用いたマイルドハイブリッドは当然のようにディーゼルにも対応しているし、増えていくことは間違いないし、これも立派なHVだとすれば、ディーゼルHVは増えていくと考えられる。

 さらに、ショーファーカーを中心に、一定の距離をEV走行できるPHV(プラグインハイブリッド)も増えていくだろうと思われる。ショーファーカーやカンパニーカーを主戦場とするモデルの中にはディーゼルエンジンを積んだPHVが人気を集めるようなことになっても不思議ではない。

 しかし、EVシフトによる電動化ユニット全般のコストダウンを考慮しても、いわゆる大衆車カテゴリーにおいてディーゼルHVがお手頃価格となることはないだろう。もし、ディーゼルHVが現在のガソリンHV並みの価格になったとすれば、ガソリンHVはさらにリーズナブルになっているだろうから。やはりディーゼルHVの普及は難しいと予想せざるを得ない。

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