渋滞の緩和は? 首都高が儲けただけ? 首都高速の2度の料金制度変更の成果とは

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現在の料金体系は交通量のバランスが取れた最適解か

 編集部のはらだえもん(アホ)が、唐突に質問を投げかけた。

「首都高の距離別料金で、何か変わったんですか?」

 じつは首都高に距離別料金が導入されたのは、2012年1月1日から。つまり6年と少し前だ。いまさらそんなことを聞いてどうするのかという感じもしたが、2年前の2016年4月1日からは、「首都圏の新たな高速道路料金」というものが導入されている。はらだえもんは、両者を混同しているのだろう。

 しかし、多くの利用者が似たようなものではないかという気もする。ここはしっかり答えねばなるまい。

 まず、6年前の首都高距離別料金の導入では、それまで東京線700円、神奈川線600円、埼玉線400円の均一料金だったのが、ETC利用の場合に限り、距離に応じて500円から900円の100円刻みになった。同時に現金利用の場合は900円均一に改定された。

 この距離別料金導入1カ月にどうなったかというと、利用台数は4%減少し、なかでも現金利用は19%も減った。その一方で、料金収入は4%の増加。つまりこのときは交通量が減ったのだから、当然渋滞も減少している。4%減少すれば、渋滞は何割か減ったはずだ。その一方で料金収入が増えたのだから、首都高側としてはしてやったりの大成功だ。

 その分利用者が割を食ったとも言えるが、しかし首都高が以前より流れるようになったのなら、利用による時間短縮効果も上がったわけなので、こちらはおおむね収支トントンだったと言える。

 一方、2年前の2016年4月には圏央道までを含む首都圏広域の料金が改定され、「迂回によって遠回りになっても、料金は最短距離の場合と同じ」という非常に合理的な体系になった。同時に首都高の料金も改定され、ETC利用の場合に限って、300円から1300円の10円刻みに。現金利用の場合は1300円均一である。

 1カ月後の効果は、このようにリリースされている。 ・都心通過から外側の環状道路へ交通が転換し、首都高の渋滞が緩和。首都高の都心部の通過交通が1割減少し、トータルでも首都高の交通量が1%減少。渋滞損実時間では約1割の減少となった。

・首都高速の短距離利用増加で、一般道が円滑化。首都高の短距離利用料金が最安300円と大幅に下げられたことで、短距離利用が1〜4%増加し、例えば港区青山の国道246号線では、交通量が7%減少した。 首都高の渋滞が緩和された一方で、圏央道の交通量は増加し、渋滞も増加した。しかし全体で見ると、交通が平準化し、渋滞は「広く薄くなった」と言える。ぶっちゃけ、月末の金曜日の夕方のように交通が集中する時は、どこまで行っても混んでいるが、すいている時はしっかりすくようになった。

 道路交通ジャーナリストとしては、現在の首都圏の料金体系は「理想中の理想」と評価している。「まさかここまで理想的な料金体系が実現するとは!」と驚嘆したほどである。「値上げになったケースもあるじゃないか!」と言われるかもしれないが、値下げすれば交通量は増え、渋滞が悪化してしまうことを忘れてはならない。

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