クルマが年々肥大化するなかトヨタ クラウンが大きくならない理由とは

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新型が出ると現車を見ずに代替えする人も多くその点からも難しい

 トヨタが誇る日本の高級車といえば言わずと知れたクラウンだ。過去にはセルシオが存在していて最高級車でなかった時期もあったが、セルシオがレクサスLSとなってからは再びクラウン(マジェスタ)がトヨタのフラッグシップとなっている(特殊な用途のセンチュリーは除く)。

 そんなクラウンは60年以上の歴史を持ちながらも、代を重ねても極端にボディサイズが大型化されていない事実がある。たとえば同じトヨタのカローラで言えば、初代が全幅1485mmだったのに対し、現行モデルは全幅1695mmと、全幅で210mmも大型化。カムリでも初代(FFカムリ)が全幅1690mmだったのに対して、現行モデルは全幅1840mmと、全幅で150mm大型化されている。

 一方のクラウンはと言うと、初代モデルが全幅1680mmだったのに対して、現行モデルは全幅1800mmと、全幅で120mmしか拡大されていないのだ(すべて登場時の数値)。なお、カローラの歴史は52年、カムリは36年とクラウンよりも歴史が浅いにもかかわらず、クラウンのほうが拡大幅が小さいということになる。

 これはどういうことなのかというと、やはりクラウンは「日本」の高級車であるということが言えるだろう。多くの日本車は海外への輸出も視野にいれるようになり、ボディの大型化は避けられない状態になっているが、クラウンはあくまで日本をメインにして開発されている。そのため、狭い日本の国土を走るのに大きすぎないサイズをキープしつづけているのだろう。

 また、クラウンはいまだに指名買いの多い車種であり、新型登場の話が出ると実車を見ることなく「新しいクラウン、1台注文入れといて」と代替をしてくれるユーザーが健在である。そのため、先代モデルよりも大きくサイズを変えてしまうと、スムースに乗り換えが進まない恐れがあるというのも一因だろう。歴代変わらず運転席側フロントドアのアームレスト部分にトランクオープナースイッチがあるのも、そういったユーザーが存在していることの証と言える。

 もちろん、今年の夏に登場すると言われている新型クラウンもその不文律を守り、全幅は1800mm(東京モーターショー出展車の数値)と現行モデルと同じサイズに収まっている。これもある意味で、トヨタの意地と言える部分なのかもしれない。

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