タイヤに革命が起こるか? ブリヂストンが「ゴム」と「樹脂」の両方の性質を持つ新素材の開発に成功!

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ゴムと樹脂の割合は任意に変更可能

 タイヤメーカーとして広く知られているブリヂストンが、新素材の開発に成功したと発表した。

 これは、簡単にいえばゴムと樹脂を分子レベルで結び付けた、High Strength Rubber(HSR)という世界初のポリマーだという。

 そのポリマーは、ゴムとしてのしなやかな特性と、樹脂の強靱な特性を併せ持つ。今回のポイントは、ゴムと樹脂を結び付ける、ブリヂストン独自の改良型Gd触媒にあり、ゴムと樹脂の割合を任意に変更することが可能だ。

 つまり、ゴムの特性を強く持つもの、樹脂の特性寄りのものなど、さまざまな特徴をもつHSRを作ることができるという。

 ゴムには天然ゴムと合成ゴムがある。この2つを比較すると天然ゴムのほうが耐破壊特性が高いのだが、今回のHSRはその天然ゴムと比較しても、強度が高い。

 たとえば、ゴムシートに切れ目を入れて折り曲げる動作を繰り返し、破断回数を測定する「耐亀裂性」の実験では、じつに天然ゴムに比べて5倍以上の数値を示した。さらに加硫ゴムによる耐摩耗試験は、天然ゴム比で173%向上、引張強度試験では55%向上している。また、耐候性も高く、静的オゾン劣化試験でも、合成ゴムや天然ゴムよりすぐれた結果が出ているという。

 発表会では実際に、天然ゴムと、このHSRを使った輪ゴムが用意され、それぞれを比較して引っ張ることができた。その感触では、簡単にいえば、HSRは圧倒的に強度がある。だからといって、プラスチックのように引っ張ってもほとんど伸びず、割れるようなこともなく、ある程度の力を加えるとゴムのように伸びるという感じだった。

 さて、ではこの新素材は何に使えるのか? クルマに関して言えばタイヤの素材だ。タイヤは約50%がゴムでできている。そのゴムに耐久性のあるHSRを使用することで、より少ない材料で求められるタイヤの性能を出せる可能性がある。当然材料が少なければ省資源、またタイヤ自体が軽くなることで、燃費など、さまざまなメリットが生み出せるだろう。

 また、現在タイヤに使用するゴムの、天然ゴムと合成ゴムの比率は約6:4だという。このうち天然ゴムは、その名からもわかるとおり、植物由来のゴムだ。それゆえ長期的な視点において、必ずしも安定的な供給ができるとは限らない。この部分においてもHSRにかかる期待は大きいのだ。

 さらにブリヂストンでは、このHSRに対し、オープンイノベーションを採用するとしている。今回は新素材の開発に成功した、という段階でしかないが、この素材を使った製品の開発がオープンイノベーションによって加速され、近い将来、タイヤなどに革命を起こす可能性は十分にあるだろう。その時を楽しみに待ちたい。

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