マツダ以外の国産メーカーがディーゼル車に消極的なワケ

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都市部の環境汚染を考えれば電動化のほうが理に適っている

 日本の自動車メーカーが、相次いでディーゼルエンジンからの撤退を表明している。一方、輸入車は国内市場へディーゼル車の車種を充実させている。このちぐはぐさが気になっている読者もあろう。しかし、理由は簡単だ。

 欧州はもともと小型車を中心に、経済性の面でディーゼル車が当たり前に使われてきた。それは、タクシーにディーゼル車が多いことでもわかる。一方、日本にはガソリンエンジンの軽自動車があり、タクシーはLPG(液化石油ガス、プロパンガスとも言う)を使ってきた歴史がある。欧米に比べクルマの普及が遅れた日本では、広く国民が利用できるクルマとして軽自動車が生まれ、欧米に比べ人口密度の高い国内には大気汚染を起こしにくいLPG車が環境性能に優れていた。

 欧州は日本に比べ都市部の人口も少ないので、ディーゼル車が走ってもそれほど大気汚染を実感しにくかった。そこで地球温暖化を抑制するため、CO2排出量の少ないディーゼル車を高級車やスポーティな車種へも広げ、市場の半分を占めるまでになった。

 しかしそうなると、人口密度が低いといっても大気汚染は広がる。またVWのディーゼル排気不正問題が起き、欧州は一気に電動化へ動いた。たとえば、今年の1〜3月におけるポルシェ・パナメーラの販売の6割はプラグインハイブリッド車(PHV)になり、エンジン車を上まわるまでになっている。とはいえ、一辺にディーゼル車がなくなるわけではない。

 日本は、トヨタやホンダのハイブリッド車(HV)、日産の電気自動車(EV)やハイブリッドのe-POWERなど電動化に先んじており、一方で欧州市場の占有率はトヨタや日産でも5%以下でしかない。

 今後、実走行での排気規制も厳しさを増す欧州に、尿素SCR(選択触媒還元)のようなコストを掛ける意味は薄く、米国、中国、そして日本や今後の欧州市場へ向けた電動化を進めるのが得策だ。しかも、国内はそれほどディーゼル人気が高いわけではない。

 マツダが唯一ディーゼル車に力を注ぐが、これはSKYACTIVによって排気処理にまだそれほど原価を掛けずに済んでいるからで、いずれ実走行における排気規制で負担がかかり、尿素SCRを採用しなければならなくなれば、電動化かディーゼルの続行か、判断の時が来るだろう。

 それでも国内で欧州のディーゼル車が売れる背景にあるのは、欧州車がプレミアムガソリン仕様でレギュラーガソリンに比べ高く、軽油にすれば差額が大きくなる点もある。

 とはいえ、海水温度がすでに上昇し、異常気象が国内各地で頻発する今日、年間走行距離が何万kmになるようなクルマの利用をする人以外は、電動化されたクルマを選ぶに越したことはない。ディーゼル車は発進加速がいいと言われるが、モーターのほうがよほど優れている。なおかつ排気ゼロだ。

 SKYACTIV-Xの説明と試作車試乗会の折、マツダは日本には大気汚染の心配がないと述べたが、それは誤認だ。昨年の夏、東京に光化学スモッグが発生し注意報が出された。今年も、梅雨の合間の晴れの日に30度に達しようかという東京で、光化学スモッグへの注意が促された。ディーゼルより電化による排気ゼロを急ぐ必要がある。

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