【試乗】これぞSTI最強モデル! SUBARU WRX STI TYPE RA-Rの強烈な戦闘機っぷり

新車 WEB CARTOP

細部まで手を入れた軽量化でノーマルWRX STIの10kg減

 STIの創立30周年記念として、WRX STIをベースとするコンプリートカー「TYPE RA-R」が発売された。 限界性能を高めるチューニングを施して軽量化。初代WRXから走りに特化したグレードとして設定される「RA(Record Attempt)」に、ラジカルやレーシーと入った意味を込めた「R」の文字を付与。純粋に速さを追求し、クルマとしての本質である走行性能を極限まで突き詰めた500台の限定車となる。「RA-R」といえば、2006年に発売された2代目WRXの最終型スペックCをベースとしたスパルタンな仕様が思い出される。スペックCはラリーなどの競技に参戦することが前提のコンペディションカーで、ウインドウガラスの肉厚を薄くしたりするなど、快適性を犠牲にしてまで走りを突き詰めたモデルだった。 サスペンションのセッティングはかなりハードなもので、タイヤはサーキット走行向けの専用品を装着するなど、その過激な乗り味が話題となり、いまだに多くのSUBARUファンの間で語り草になっている。果たして、今度の新しい「RA-R」は、旧「RA-R」の再来と呼べるのだろうか? 今度の「RA-R」でも遮音材の一部を省いてウインドウウォッシャー液のタンクを小さくしたり、リヤワイパーやリヤフォグランプ、リヤシートのアームレスト、ヘッドライトウォッシャーも省いたりするなど、グラム単位での涙ぐましい軽量化を積み重ねている。といっても、ノーマルのWRX STI比で10kg軽くなっているに過ぎないから、スペックを見てガッカリした人は少なくないだろう。 STIコンプリートカーではお馴染みのフレキシブル系のパーツは付かないし、架装されるエアロパーツは専用のフィン付きカーボンドアミラーのみで、リヤウイングやリヤスポイラーも付かない(STI製のオプションは設定される)ところは潔さを感じさせるが、特別感はほとんどない。特別感を出すと価格が跳ね上がるし、装備を簡素化する方向性そのものは強く共感できるが、装備の簡素化は一般のユーザーでもやれるので、もう少し「メーカーにしかできない特別な仕様や装備」が欲しかったところだ。 パワートレインは、まさに「メーカーにしかできない特別な仕様」で、STIのコンプリートカーで実績と伝統のあるバランス調整済みのEJ20エンジンを搭載する。重量公差を量産比で50%低減したピストン&コンロッド、回転バランス公差を85%低減したクランクシャフトを採用。さらに回転バランス公差を50%低減したフライホイール&クラッチカバーも採用し、完熟にして究極のEJ20の官能性を味わい尽くせる仕様となっている。背圧を下げたマフラーもその効果には定評があるところだが、これもS208と同じ仕様。 サスペンションは、KYB製のダンパー以外は去年発売されたS208とほとんど同じという。今度のKYB製ダンパーはS207/208で採用されたビルシュタインのダンプマチックⅡと呼ばれるダンパーよりもシンプルな機構で軽いらしいが、正直なところ、内容を見るとパワートレイン以外はノーマルとあまり代わり映えしないとの印象を受けた。 2代目WRXの頃とは時代も違うし、STIの限定車の客層も変わってきているから、昔のようにガラスまで薄くした競技車のようなクルマは出しづらいのは理解できる。しかし、「RA-R」と名乗るからには、前述した旧「RA-R」のようなとんがった特性の過激な走りに期待する人は多いので、その点が気になった。

操縦性やハンドリングはS208を上まわる!

 今回試乗したのは群馬サイクルスポーツセンター(以下、群サイ)で、基本的には道幅の狭い峠道。路面にはギャップや凹凸が多く、アップダウンも激しいので、クルマの走りの良し悪しを見極めるには最適の状況が整えられている。 まず第一印象は、予想以上にノーマルとの別物感が得られ、驚いた。サスペンションの動きのスムースさがとくに素晴らしい。プレミアムカー色がやや強かったS208のラグジュアリーさは排除されており、純粋に走りに特化した仕様であることは明確に伝わってくる。 わずか10kg程度の軽量化とは思えないほど、体感的な軽さも印象的だ。軽さを感じさせる部分は初期操舵の反応。とくに切り返し時の動きの速さで、無駄なモーメントが減っている感覚がある。この動きの速さはダンパーによる部分もあるが、物理的に軽いクルマで得られる感覚にとてもよく似ている。 私が全日本ラリー選手権で使っているマシンの車重は1430kgぐらいだが、そういう競技車と比べても重いクルマとの感覚がない。実際の数値よりも軽く感じさせるのが不思議だ。STIは「WRXの現行モデルとしては最強のパワーウエイトレシオ4.498kgを実現している」をアピールしていたが、それは伊達ではないことがわかった。 安定性を含めた操縦性のバランスと、ステアリングの切れ味の良さは、あのS208よりもさらに高いレベルにある。路面状況が厳しい群サイの下りで180km/h程度の速度域に達してもタイヤが路面から離れる瞬間がなく、アンダーステアもオーバーステアも出ない。群サイでの全開走行でここまで不安なく走れる市販車はほかに例がなく、安定性とコントロール性の高さは、私がターマックラリーで使ってる全日本ラリー参戦車のレベルと互角とさえ思えた。 この走りの良さは、ミシュランのパイロットスポーツ4Sの性能によるところも大きい。とにかく過度特性がわかりやすく、絶対的なグリップは高いのに滑り出しが緩やかだからコントロール性が抜群だ。ステアリングを切ったら切っただけ反応してくれるし、センター付近の手応えも申し分がない。 剛性は高いがよくたわむので、接地面がしっかりとれる。路面からの入力をいなす能力も高いので、乗り心地も悪くはない。硬いことは硬いが、角の取れた硬さなので不快感がないのだ。ボディもしっかり入力を受け止めており、もっと高額な欧州の高性能セダンの足の動きに近い。本来は、もっと出力が高くて車重も大きいスーパースポーツカー向けのタイヤだが、「RA-R」とのマッチングは絶妙だと思える。 ちなみに、ミシュランのパイロットスポーツ4Sの18インチを採用するのは日本国内で初めてとなるが、「RA-R」の発売とほぼ同時に日本でも買えるようになるというから、18インチが欲しかった人には朗報だろう。 乗る前の予想や期待値とは異なり、今度の「RA-R」は乗れば乗るほど気に入ってしまった。エンジンはS208と同じく高回転域の伸びがノーマルとは別物で回し甲斐があり、パワーの出方もフラットではなくメリハリが効いているので、純粋に回していて面白い。今時のダウンサイジングターボと違い、8000回転まで回しても頭打ち感のない2リッターターボはEJ20ぐらいなので貴重だ。S208と同じとはいえ、パワートレインには納得の特別感があった。 ただし、水温の上昇がやや早かったので、タフに走らせたい人はラジエターを強化品に換えることをオススメしたい。 少し気になったのは、群サイのような過酷な場所で全開で走らせると、コーナーの立ち上がりで内側のリヤタイヤが空転する瞬間があることと、リヤの強さに対して相対的にフロントが弱く、追い込むとフロントタイヤだけが鳴き始めること。自分で買ったら(じつは欲しくなっている)フロントのクロスメンバーを強化して機械式のLSDを入れたいところだ。 その前に、まず真っ先に換えたいのはシートだ。軽量化のため簡素化されたシート(サイドエアバッグや電動調整機構をレス化)になっているが、標準のシートはハードなスポーツ走行にはまったく向かない。逆に言えば、シートさえ換えればそれだけで高度な走りを堪能できることを保証する。 結論としては、「RA-R」の名に恥じない硬派な走りが楽しめるクルマだった。競技車の鋭さが見事に再現されているし、乗り心地は良いがコンフォートすぎることはない。 新世代の「RA-R」として、とても上手くまとまっていると思う。旧「RA-R」を知る人で、新型の内容に不満を抱いている人も、走ればきっと納得できるはずだ。 受注期間は12月17日までとなっているが、その前に限定の500台が売り切れる可能性は高いので、迷っている人は決断をお早めに!

【7月19日 19:15追記】

 500台限定で発売となったWRX STI TYPE RA-Rは、即日完売となったことがSUBARUから発表されました。

●特別装備

■足回り・メカニズム

 倒立式ストラット&コイルスプリング(ローダウン) リヤダンパー&コイルスプリング(ローダウン) STI製BBS 18インチ×8 1/2JJアルミホイール(マットブラック) 245/40ZR18(97Y)タイヤ(ミシュラン パイロット スポーツ4S) brembo製フロント18インチベンチレーテッドディスクブレーキ[ドリルドディスクローター& モノブロック対向6ポットキャリパー(シルバー塗装、STIロゴ入り、STIパフォーマンスパッド)] brembo製リヤ18インチベンチレーテッドディスクブレーキ[ドリルドディスクローター& モノブロック対向2ポットキャリパー(シルバー塗装、STIロゴ入り、STIパフォーマンスパッド)] 高出力バランスドエンジン(RA-Rロゴ入り、STI Performanceオーナメント付 注1) 専用ECU バランスドクラッチカバー&フライホイール ボールベアリング・ツインスクロールターボ 低背圧パフォーマンスマフラー(STIロゴ入り)&エキゾーストパイプリヤ STI製強化シリコンゴム製インテークダクト パフォーマンスシュラウド クイックステアリングギヤボックス(11:1) VDC [ビークルダイナミクスコントロール] アクティブ・トルク・ベクタリング(トラクションモード時前後輪ブレーキ制御) STI製低圧損エアクリーナーエレメント STI Performanceオイル(5W-40、MOTUL)

■操作性

 STI製プッシュエンジンスイッチ(STIロゴ入り、レッドタイプ) STI製ジュラコンMTシフトノブ(STIロゴ入り、ブラック)

■オーディオ

 ブラックカラードルーフアンテナ(シャークフィンタイプ)

■内装

 フロントスポーツシート&リヤシート[ファブリック&トリコット(レッドステッチ)] インパネ加飾パネル(ハイグロスブラック、RA-Rロゴ入り) ドアトリム/ドアアームレスト/コンソールリッド(レザー調素材巻+レッドステッチ) サブトランク(タイヤパンク修理キット付)

■外装

 メッシュタイプフロントグリル(チェリーレッドストライプ、STIエンブレム付) STIエンブレム付サイドガ―ニッシュ(ブラックカラード) ドライカーボン製エアロドアミラーカバー リヤバンパー(チェリーレッドストライプ) RA-Rリヤオーナメント STI 30th ANNIVERSARYエンブレム(リヤ)

  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
  • WRX STI TYPE RA-R
goo 自動車&バイク
トップ
中古車
車買取・査定
車検・整備
自動車保険
バイク
バイク買取・査定
ランキング
ニュース
特集
まとめ
Q&A
サイトマップ