旧いクルマに乗るのは罪? 旧車に厳しい日本の税制は本当にエコなのか

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旧車に乗ることは環境負荷の低減になっている

 古いものを大切にしよう、というのは世界に共通する美学だ。海外では建築物や美術品などに加え、クラシックカーも大事にされている。20世紀の工業の発展に大きく寄与し、人々の暮らしを豊かにした自動車は高く評価され、今でも乗り続けている人が少なくない。日本にも旧車マニアは多いが、日本のお役所はクラシックカーには優しくないのだ。新車登録から13年超えのクルマは自動車税が上がる。また、18年を超えると重量税も大幅に上がるなど、維持していくのは大変なのだ。 新車登録から13年を経過した個人の乗用車は、国内全保有台数の13%ほどとなっている。これが25年になると0.8%まで減少し、50年となると全体の0.1%に激減するのだ。もちろん、誕生から30年以上になる昭和の旧車は、日常は使っていない。イベントなどの参加が主だから、年間の走行距離は数100kmにとどまっているクルマが多いだろう。ほとんど距離を走っていない旧車や文化的な価値が認められるクルマには、海外のように税を免除したり、減税する方法があるはずだ。 ドイツ、イギリス、オランダ、スイスなど、ヨーロッパの多くの国で、旧車に対しての優遇税制制度を実施している。ドイツでは30年以上を経過したヒストリックカーには「H」ナンバーが与えられ、自動車税の免除や自動車保険が減額されるのだ。ドイツの技術検査協会(TUV)が改造を施していない、歴史的に価値があると認定すれば、税金は減額されるのである。歴史的に価値があると判断されれば、ヒストリックナンバーが交付され、無税になるのだからドイツは羨ましい。 イベントなどに参加するのが主要目的になっている旧車は、走行距離の上限などを設け、税額を数カ月分に減額する方法を取ることも珍しくはなくなっている。排ガス対策を問題視する人も多い。だが、欧米では絶対数が少ないから地球環境に与える影響は少ないだろう、と考えている。当然、日常は最新のクリーンなクルマを使っているから、地球を汚すというのは的外れなのだ。 旧車はオーナーが大切に乗り、メンテナンスも今のクルマ以上に入念に行っているし、走行距離も少ない。だから環境負荷の重いクルマと決めつけるのは本末転倒、いう考え方をする識者や専門家が多いのである。古いクルマを乗り続けることは、必要以上に不要な産業廃棄物を出さない、ということでもある、と考える人も多い。ある面では、旧車に乗ることは環境負荷の低減になっているのだ。 日本の税制は、取りやすいところから取っていくという方針だ。だからかつては贅沢品だった自動車には多くの税金が課せられている。これほど多くの税金を課すのは、世界でも珍しい。重量税などは特定財源だが、今や一般財源化されている。これは、その典型と言えるだろう。また、揮発油税は二重課税なのだが、議員さんたちは誰も直そうとしない。日本の税制は、環境負荷を低減する、といった信念に基づいた税制ではないのだ。 旧車からは設計者や開発に携わっていた人たちの熱い思いが伝わってくる。また、自動車文化は人類の英知を結集した歴史遺産だから、大切に保存しなければ、という声も大きくなってきた。きちんとメンテナンスし、ヒストリックカーイベントなどで子供達に自動車の素晴らしさや果たした役割を伝えているクルマは税金や保険料を下げてほしいと思う。旧車を所有する環境が、欧米並みによくなれば、日本の自動車産業の未来は開けるし、真の意味で自動車先進国になれるのである。

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