高速道路脇の壁にある「緑や青の流れるライト」は何のためにある?

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渋滞ポイントに設置すると渋滞が緩和される

 高速道路の渋滞ポイントには、緑や青の「流れるライト」が設置されている場所がある。「これっていったいナニ? 事故防止のため?」と思う間に通り過ぎているかもしれないが、あれは渋滞緩和効果を狙った装置で、首都高では「エスコートライト」、NEXCO東日本や西日本は「ペースメーカーライト」と呼んでいる。 名前は微妙に違っても、狙いは同じ。光のライトが流れているように見せることによって、上り坂など、いわゆる“サグ”による速度低下を抑えて、渋滞を緩和するのが目的だ。 首都高では、2015年、3号渋谷線上りの池尻ー三軒茶屋間に設置されたのが最初で、ここで一定の効果が認められたことから、現在は数カ所に増えている。いったいどれくらい効果があったのかというと、池尻ー三軒茶屋間の場合で、渋滞損実時間が13%減少。所要時間でも12.5%短縮した。 ただ、池尻ー三軒茶屋間のエスコートライトは、LED設置が道路左側だけで、距離も234mと短い。それに比べると、NEXCO東日本が東京湾アクアライン上り・浮島JCT手前に設置したペースメーカーライトは、ぐっと本格的だ。アクアライン上り線では、浮島JCT手前で、トンネル内の勾配が緩やかな上り坂から急な上り坂(4%勾配)に変化しているため、速度低下が発生し、週末ごとに渋滞していた。 そこで2013年、渋滞ポイント付近にペースメーカーライトを設置。こちらはLEDが道路の両側にあり、設置距離も1kmと長いことで、渋滞量(渋滞距離×渋滞時間)はなんと64%減少。非常に大きな効果を上げている。 それにしてもなぜ、この「流れるライト」で渋滞が緩和されるのか? LEDの光を進行方向に進むように点滅させると、ドライバーは自分の車の速度低下を意識し、さらに前方の車との車間距離に注意して運転するようになるという。専門的にはこれを、「視覚刺激による視覚誘導自己運動感覚効果」と呼ぶ。 つまりドライバーは、流れるライトの意味がわからず、「これナニ?」と思ったとしても、無意識に刺激を受けて、速度低下が抑えられるのだ。おいしそうなモノを見ると、自然に唾液が出るみたいなものか。ただ、クルマの速度と光が流れる速度に差がありすぎると、効果は薄まる。つまり平均速度25km/hの渋滞中ポイントでは、光を80km/hで流すより、50km/hで流した方が効果はあるという。 ただ、これら「流れる光」は、渋滞抑止が目的。つまり、渋滞する前に光らせるため、基本的には、制限速度くらいで光を流している。

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