「他県ナンバー狩り」はGO TO時代のいまでも横行! 許せない行為の背景にある複雑な事情

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今でも被害に合ったクルマがディーラーに入庫している

 2020年4月から5月にかけ、緊急事態宣言が発出され、全国的に外出自粛が要請された。その後、5月下旬に緊急事態宣言が段階的に解除され、県内移動、県外移動と、段階的に移動範囲が拡大されていった。 この過程で話題となったのが、「他県ナンバー狩り」というもの。地元ナンバー以外の車両を見かけると、ボディにキズをつけたりする行為が全国的に散見された。地方都市だけでなく、東京近郊でも千葉県の一部地域では他県ナンバー狩りが目立っていたようで、「千葉県内の有料道路のサービスエリアに『横浜ナンバー』の愛車を停めておき、お手洗いから帰ってきたら、まさに男性数人が自分の愛車にキズをつけようとしていた」という話や、「行楽で訪れる車両だけでなく、会社名の入っているライトバンでもコンビニに停めておいたらボコボコにされた」という話を聞いた。 ほかの地域では、道路を走っていたら、道路わきから生卵を投げられたとか、歩道橋からブロックのようなものが降ってきたということもあったようだ。都市部から出張で訪れた人の宿泊の目立つ地方のビジネスホテルでは、他県ナンバー狩りの様子や車両への有効な自衛策などの情報交換が行われていたとも聞いている。 しかし、GO TOトラベルキャンペーンなどが行われ、積極的な外出を促すようになったいまでも他県ナンバー狩りは行なわれているとのこと。「先日、東京近郊の温泉へ出かけられたお客様のクルマが、旅先で派手にボディにキズをつけられ修理に入ってきました。まだまだ他県ナンバー狩りは行なわれているようです」とは、あるメーカー系新車ディーラーセールスマン。

震災の際のいじめや偏見が関係しているという説も

 本稿執筆中は北海道の感染者が急増しており、“感染拡大第三波”襲来ともいわれている。東京ほか大都市でも、じわじわと感染者が増えており、近いうちに第三波がくるのではないかとされている。ただ政府は春先のような、思い切った外出自粛要請は行なわないだろうから、再び他県ナンバー狩りが増えてきそうでもある。気になる人は、とりあえず愛車での県境をまたぐような移動は控え、レンタカーなどを利用したほうがいいかもしれない。 他県ナンバー狩りの動きは、単に感染者の多い都市部からの来訪を嫌がっているだけでもないようだ。これは、ある福島県の中通り地域出身の人から聞いた話。「福島県内でも一時期他県ナンバー狩りが目立ったことがあります。しかし、それは東京などの大都市は感染者が多く、そこから人が来るのが嫌だからというものだけではないようです。2011年の東日本大震災発生による津波発生により、福島第一原子力発電所で事故が発生し、大量の放射能が外気に放出されました。そのため、原子力発電所の近隣市町村の住民の多くは避難を余儀なくされ、福島県外へも多くの人が避難しました。その時、東京を含む首都圏地域へ避難した家族の子どもが、避難先の学校で“いじめ”に遭ったという話がありました。話の信ぴょう性はともかくとして、一部の人が他県ナンバー狩りを『震災の時の『いじめや偏見』へのお返し』としてもやっているとの“都市伝説”が比較的広範囲に伝わっています」とのことだった。 他県ナンバー狩りという行為は、どのような理由があっても、決して肯定されるべき行為ではないし、あくまで一部の人が実行に加担しているだけである。ただ、その背景には単に新型コロナ感染拡大だけではなく、複雑な気持ちも絡んでいるケースがあるようだ。

  • 今なお他県ナンバー狩りが横行する理由
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