リヤドアが解錠されないのはナゼ? スマートキーの「中途半端」な機能の謎

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アンテナの数が少なく作動範囲が狭いのが理由

 いまどきの新車には当たり前的な装備となっているのが「スマートキー」。メーカーによって「インテリジェントキー」、「アクセスキー」など呼び名は異なるが、要はそのカギを身につけたまま、ドアハンドルなどに触れるなどすればロックが解除され、またテールゲートやトランクを開けることができるというのが第一の特徴。そして、エンジン始動やシステム起動において、カギをさして回すのではなくボタンを押すだけのスマートな操作で走り出せるというのが第二の特徴だ。 そんなスマートキーを利用していて、ふと不便だなと思うのは、後席ドアのハンドルではロック解除できないクルマが多いこと。それは何故なのだろう。 スマートキーの仕組みは、電波を利用して車両とキーが通信、登録されているキーに限ってロック解除するというもの。使われている周波数が100kHz帯と低く、また通信可能エリア(作動範囲)はアンテナを中心に約40~80cmの範囲に限られている。そして、多くのクルマでスマートキー用アンテナはフロントドアのアウターハンドルのグリップ部分に内蔵されている。そのためリヤドア付近では通信範囲を超えてしまうため、フロントだけでしか解錠できないことが多いのだ。 もちろん、技術的にはリヤドアのアウターハンドルにアンテナを内蔵させればいいので、けっして難しいわけではないが、なぜか国産車の多くはアンテナ内蔵のアウターハンドルはフロントにしか装備していない。その理由はさまざまだろうが、ありていに言ってしまえばコストが高くなってしまうからだ。スマートキー用のアンテナは乗り込んでからも認識する必要があるために室内に3カ所程度は設置、テールゲートやトランクのセンサーとあわせて車両全体で6カ所くらい設置されているものの、さほどニーズがないであろうリヤドアのアウターハンドルにまで備えるというインセンティブはないであろうという判断になっている。

ミニバンのスライドドアはドアハンドル位置が前ドアに近い

 余談だが、室内のアンテナは前席付近だけでなく、後席やラゲッジ付近にも置かれている。これはスマートキーが室内に置きっぱなし状態となり、インキーをしないようにするための配慮である。また上着のポケットにスマートキーを入れているときに、上着を脱いで後席に置いたときでも問題なくエンジン始動/システム起動できるために必要といえる。とはいえ前述したように電波の届く範囲は狭いため、場所によっては車両側がスマートキーを検知できないこともある。ドライバーが身につけておくのが基本だ。 さて、スマートキーの特徴であるドアハンドルの操作による解錠をリヤドアでも行いたいというニーズがあるという。たしかに、まだ小さい子どもを乗せるようなユーザーにおいては、まずリヤドアを開けたいと考えるのは当然だろう。ただし、そうしたユーザーはスライドドアのミニバンを選んでいるケースが多いと考えられる。 スライドドアの場合は、後席ドアハンドルが前方にあり、フロントドアのアウターハンドルと距離が近い。そのため、スマートキーを身につけていればスライドドア側のアウターハンドルを引くことで解錠され、電動式であればそのままリヤドアがスーッと開く。アンテナ内蔵タイプのドアハンドルのように手で触れてだけでキーロックが解除されるわけではないのだが、実用上は問題なく、多くのユーザーもそういうものとして自然に利用している。つまりアンテナを増やす(コストが上がる)ことなく前後ともドアハンドル操作で解錠できるのだ。 なお、リヤドアのアウターハンドルにフロント用ハンドルを流用することでスマートキーによる施錠・解錠を可能にするカスタムというのも存在する。リヤもヒンジドアのクルマで、どうしてもスマートキーによる施錠・解錠機能をプラスしたいというのであれば、そうしたカスタムを得意としているショップに相談するというのも手だ。『リヤドア スマートキー 追加』などのキーワードで検索すれば見つかるはずだ。

  • スマートキーを持ったまま後席ドアから施錠解錠できない理由
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