賛否両論の「自動運転」&「EV化」! 安全や環境対策以外に秘めた「大いなる可能性」とは

コラム WEB CARTOP

本当の意味で万人に役立つ移動手段となる可能性を秘めている

 新しい技術の可否については、さまざまな視点があり、それぞれに理由があるはずだ。そのなかで、自動運転とワンペダル操作について、期待を述べたい。 自動運転については、レベル4や5に相当する完全自動運転の実現へは、越えるべき壁がまだたくさんあるはずだ。 たとえば、日常的な状況での自動走行は、既存の技術でかなり実行できると考えられる。レベル2とはいえ、日産スカイラインが採用するプロパイロット2.0でのハンズフリーや、スバル・レヴォーグのアイサイトXでの渋滞中のハンズフリー、あるいは自動的な車線変更など、車載のセンサーと高精細な地図情報、そして衛星を活用した位置情報などにより、確実さと同時に、使用中の安心感も覚えさせる。 それでも、レベル4以上に到達しないのは、まだ緊急事態での状況認識や、それに対処する操作の速さなどにおいて、人間の能力の水準に達していないためだ。それほど、緊急事態における人間の瞬間的な判断や行動の素早さは、日常では気づかないほど高いものである。 ほかにも、消費者の理解が得られるか、法律面での責任問題、あるいは損害保険の適用の仕方など、検討すべき課題は、技術だけでない側面を持つ。 それでも、私が自動運転に期待するのは、現在のクルマが基本的に健常者のためのものであり、障害を持つ人や高齢な人が一人で自由に移動する水準に達していないからだ。完全自動運転が実現すれば、たとえば目の不自由な人もはじめての場所へ一人で出かけることができるようになるだろう。それは、万人が生活を自立できることにつながり、また障害を持つ人や高齢の人を介護、あるいは介助してきた人の負担を減らすことにもつながる。 自動運転によって、クルマが本当の意味で万人に役立つ移動手段となるのだ。

ワンペダルは環境問題の解決や安全向上にも役立つ

 アクセルペダルのワンペダル操作については、日進月歩で操作性が改善され、多くの人が違和感なく利用できる水準に到達しようとしている。またこの機能は、モーター駆動であることが要であり、それは電動化による環境問題の解決に大きく貢献する。 さらに、ワンペダル操作を身に着ければ、運転操作が減るのでクルマでの移動が楽になる。 そのうえで、高齢者を中心にペダルの踏み間違い事故が目立っているが、事故に至らなくてもペダル踏み替えの際には、0.7秒の空走時間が生じる。運転の技量によっては、1秒近く何のペダル操作もできず走り続ける状態が生じる。 この1秒という時間は、たとえば時速20kmでゆっくり走っていても、5.5m以上前へ進んでしまう。このとき、モーター駆動であることにより、ワンペダル操作でパッと素早くアクセルペダルから足を離せば、強い回生が働き、クルマは減速する。 つまり、これまでペダル踏み替えで生じる何も手を打てない空走時間に、回生で速度を落とすことができるのである。それは、衝突までの速度を下げたり、場合によっては衝突を避けたりすることもできる可能性を広げる。 ワンペダル操作は、単に電気自動車(EV)などモーター駆動の面白い特徴ということではなく、安全向上にも役立つことなのだ。 技術には、素性の良い技術と悪い技術があるという人がいる。それを成し遂げる困難はいずれも同様だが、素性の良い技術であれば、その成果は複数の効用をもたらす可能性もある。その技術が、どのように人の役に立ち、万人を幸せにするか、そこを見極めることが大切だ。

  • 自動運転とワンペダル操作への期待
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