トヨタvs日産の頂上決戦! クルマ好きが狂喜した280馬力に達するまでの80年代パワーウォーズ

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まずは日産がターボエンジンで先制した

 日本車で、最初にターボチャージャーを搭載したのは日産自動車だ。1979年秋に、セドリック/グロリアにターボエンジン車が加わった。それは、クルマ好きにとって感極まる瞬間だったといえる。 というのも、1970年に米国でマスキー法案が提出されて以降、世界の自動車メーカーは排出ガス対策に追われ、高出力化どころではなくなっていたからだ。米国カリフォルニア州を発端とした排出ガス浄化は、人口が密集しがちな日本にとっても重要課題であり、国内ではトヨタと日産が雌雄を決してきた日本グランプリの開催が1970年から中止されたのである。 当時、日本が排出ガス浄化にいかに真剣であったかは、ホンダが1972年に世界に先駆けCVCC(複合渦流調速燃焼方式)の技術で排出ガス浄化を達成し、シビックに搭載して発売したことに現れている。CVCCは、トヨタ、いすゞ、フォード、クライスラーなどへ技術供与がなされたほど、先進的であるとともに、主要自動車メーカーは対応策に必死の状況だったのである。 国内では、1973年の昭和48年度規制を皮切りに、51年、53年と排出ガス規制は強化され、1978年の53年度規制で一段落する。その翌年に、日産からターボエンジン車が発売されたのだから、クルマ好きを喜ばせずにはいなかったのである。 翌1980年になると、トヨタから4バルブのDOHC(ダブル・オーバー・ヘッド・カムシャフト)直列6気筒エンジンが登場する。それまでもDOHCエンジンは存在したが、2バルブだった。4バルブDOHCは自然吸気だが、ペントルーフと呼ばれ容積の小さい燃焼室で高効率な燃焼を行うことにより高出力を出そうというのだ。これが、マークII/チェイサー/クレスタという、いわゆるマークII三兄弟に採用された。 また、この4バルブ直列6気筒エンジンには、スーパーチャージャーやターボチャージャーを装備した仕様もあとから追加された。

280馬力達成でひとまずパワー戦争は終戦を迎えた

 シリンダーヘッドの4バルブ化は、日産も手をこまねいていたわけではない。スカイラインにもターボエンジン車を加えながら、1981年に4バルブDOHC直列4気筒エンジンのRSを用意し、立て続けにターボを装備、また1984年には4バルブDOHCターボエンジンの出力向上のためインタークーラーを装備する車種を登場させた。そして1989年に、いよいよ4バルブDOHC直列6気筒のツインターボを採用するスカイラインGT-Rが復活するのだ。当時はいわゆる280馬力規制が始まったばかりであり、R32型スカイラインGT-Rの最高出力は、規制内で最高となる280馬力だった。 トヨタは、それまでセリカXX(ダブルエックス)と国内では呼んでいた2ドアハッチバックを、1987年から米国などと同様のスープラと車名変更し、高性能化をさらに進めた。そして1990年に、排気量2.5リッターの4バルブDOHC直列6気筒ターボエンジンによって280馬力を達成するのである。スープラの2.5GTターボと呼ばれるこの車種では、5速マニュアルシフトも設定された。 排出ガス規制に苦しんだ1970年代の10年から、1980年代の10年間は最高出力280馬力を目指した高性能化の時代ということができる。そこには、バブル経済による社会的要素も後押しになったはずだ。

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