最新の300系ランクルじゃダメなワケがある! 80年代に登場した「70系ランクル」がいまだ現役な理由

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この記事をまとめると

◼︎70系ランドクルーザーをプレイバック◼︎今では絶版車だが、過去に再生産されていたり、海外向けにまだ新車販売されている◼︎新興国をはじめ、まだまだ世界中で使用されており信頼性は抜群

70系こそもっともランクルらしいランクルである

 1951年誕生のトヨタBJをルーツに持つランクルことランドクルーザー。今年はフラッグシップが200系から300系に進化した。ひとまわり小柄なプラド150系も、近々モデルチェンジすると噂されている。 しかし、現在生産されているランクルはこの2車種だけではない。数年前に期間限定で日本国内でも売られたナナマルこと70系もある。日本での販売終了と同時に、70系そのものも生産を終えたと思っている人がいるかもしれないが、実際は現在も海外向けに作られている。 70系が登場したのは1984年。それまで20年以上生産が続けられた、クラシカルな40系に代わる車種だったが、気がつけば70系はさらに長い歳月を生き続けている。 じつは70系、デビューしたときから最新ではなかった。僕は自動車メディアで最初に身を置いたのがSUVやミニバンの専門誌の編集部で、デビュー直後の70系を何度もドライブしており、そのときの印象が記憶に残っているのだ。 当時はパジェロやテラノなど、スタイリッシュで乗り心地やハンドリングもいいSUVが続々デビューしていた頃。ところが70系は、前任の40系から大排気量の直列4気筒ディーゼルエンジンや前後リーフリジッドのサスペンションなどを受け継いだので、デビューしたてなのに古く感じた。 その後も何度かランクル70系に乗った。ディーゼルエンジンが新設計の5気筒や6気筒に代わり、フロントサスペンションのスプリングがリーフからコイルに置き換えられるなどの改良もあった。けれどほかのSUV車はそれ以上の進化をしていて、むしろ旧さが目立つようになっていった。

排ガス規制で幕を閉じたが10年後に期間限定で復活する

 そして2004年。ディーゼルエンジンの排出ガス規制にパスできなくなったことを理由に、70系は一度日本市場から姿を消す。すでにSUVシーンでは、同じトヨタのRAV4やハリアーが先鞭をつけた、乗用車のメカニズムを用いたデザイン重視の車種が主流となりつつあり、悪路走破性は電子制御で対処していた。その後もテレビで新興国の映像が流れると、かなりの確率で70系の姿を目にすることができて、元気でやっていることが確認できたけれど、先進国のSUVマーケットに居場所はないと思うようになった。 そんな自分の考えが間違いであることを教えてくれたのが2014年、期間限定で復活した日本仕様に乗ったときだった。頑丈なラダーフレーム、前後リジッドのサスペンション、粘り強さを重視したエンジン、装飾とは無縁のボディやインテリアは、道なき道を走り続け、生きて帰ってくるために最良のスペックであることに気づいたのだ。 具体的に言えば、室内灯が白熱電球だったり、エアコンのスイッチがレバー式だったりするのは、新興国での調達や修理のしやすさを考えたものだろう。 いまや日本の道はほとんど舗装されているが、アフリカなどではまだダートが多い。それにオフロードは大地そのものだから、ここ30年ぐらいで環境が大きく変わったりしていないはず。そんなステージで地上最強のモビリティツールとして認められてきたクルマを、変える必要などないという結論に達したのである。

  • 70ランクルの偉大さ
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