一般人には理解不能! クルマオタクの「横向き土下座」はいったい何をしている?
この記事をまとめると
■クルマ好き独特の風習や所作などがある■なかでも下まわりを覗き込む行為は定番で、「横向き土下座」という俗称もある■この行動の意味について解説する
下まわりを覗き込む行為はクルマ好きの定番!
クルマに限らず、マニアの世界には独特の風習や所作などがあることが多い。それゆえマニアなのだが、クルマでは、しゃがんでタイヤを撫でてみたり、その昔はボディを下に押して足まわりをチェックするなんていうのもあった。そのなかでも下まわりを覗き込む行為は定番の所作だろう。ヒザが汚れたり、痛いのもなんのその、土下座したような格好で横向くので「横向き土下座」なんていう俗称もあるほどだ。 しかし、自動車マニア諸氏はなにを見ているのか? そもそもわかったようなわからないようなことでも、大層にするのがマニアの心得だけに、仔細にメカの状況を点検・確認しているわけでもない。 実際に見ているのはいろいろとあって、まずはチューニング系であれば、マフラーの太さやタイコの形状など。さらには素材もチェックしている。排気管やタイコなどにサビがなく、ピカピカに輝いていればステンレス製だろうし、焼色が付いていればチタンということがわかる。形状も砲弾型、跳ね上げなどで、パイプの取り回しが純正と同じか否かなど、瞬時に判断。その結果、オーナーのこだわりを礼賛するというわけだ。
旧車の世界でも「横向き土下座」は重要
そしてもうひとつ、「横向き土下座」が定番になっているのが旧車の世界である。詳しくない人はボディがピカピカ=程度がいいと思っているが、一概に言えないのが旧車の世界。つまり見た目がピカピカでも下まわりがグサグサということもある。つまり真の姿が下まわりから垣間見えるというわけだ。実際、ボディの塗装がきれいでも、下まわりはサビが多くて、よく見ると穴が空いているというのはけっこうあるし、本当にフルレストアしているクルマは下まわりもスカッとしている。マニアならずとも購入時は「横向き土下座」をしてチェックしてほしい。 同様の理由で、下まわりを見ておきたいのが中古車だ。中古車サイトを愛して相場や掘り出し物チェックに余念がない中古車マニアもいるが、一般の方でも購入するときは軽くでかまわないので見ておくといいだろう。修復歴のありなしやメンテ履歴などが垣間見えることもあるし、いわゆる雪国モノの場合、融雪剤によるサビで真っ赤ということもある。「横向き土下座」のいいところは簡単に見られることで、マニアならずとも必要に応じて実践してほしい行為だ。「見てもわからない」という声もあるが、わからなくても見ないよりは見たほうがいいというのは事実ではある。