愛車は彼女! 旧車は熟女! 「クルマと恋愛」の驚くべき類似性とは

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この記事をまとめると

■クルマ選びは恋愛に似ているところがある■筆者も憧れの女子に再会するような感覚でいすゞ117クーペを手に入れた■本気で惚れて手に入れたクルマは、愛すべき彼女のようなものと言っていい

いすゞ117クーペに一目惚れ!

 運命的な出会いがあり、付き合い、そしていつか別れがやってくる。これって、男と女の恋愛のこと? じつは、クルマとの付き合いも、それと似ていると思うんです。ボクにとっての運命的な出会いは70年代。銀座の交差点を疾走する、きらびやかなネオンを反射する1台の濃紺のクーペ。当時まだ学生で免許などもっていなかったのですが、免許を取り、クルマを買うことになったなら、絶対にそのクルマにしたい!! と心に誓ったものです。そう、クルマに対する初恋、でした。とはいえ、まだクルマに詳しいはずもなく、いろいろ調べた結果、銀座で運命的に出会ったのは、G・ジウジアーロデザインのいすゞ117クーペということがわかりました。 それから先、トヨタのセリカもいいなぁ……などと疑似浮気をしながらも、免許を取った12月、いよいよ運命の相手、いすゞ117クーペを買いに、当時、東京・芝にあったいすゞのディーラーを訪れることに。街でふと見かけた憧れの女子に、何年か後、奇跡的に出会うような感覚でした。しかし、ボクの脳裏に刻み込まれた濃紺のボディカラー、つまりアドリアブルーはなくなっていて、結果的にパルティノンアイボリーという正反対の色を選んだのです。 それから初恋の相手、117クーペとの長年の付き合いが始まりました。彼女歴で言えば、4人ぶんの長い年月です。やがて、117クーペの後継車種とも言える、同じくG・ジウジアーロ作のいすゞ・ピアッツアに乗り換えることになりました。117クーペは10代後半から20代中半にかけての、ボクの若かりし時代に、湘南、山中湖、相模湖、軽井沢など、あちこちにドライブに出かけた最高の思い出が詰まったクルマでした。だからこそ、別れは辛い。ピアッツアを持ってきてくれたセールス氏が、下取り車の117クーペを運転してわが家を去っていく姿を、遠くに見えなくなるまで涙目で見送っていた覚えがあります。 長年付き合った彼女と好きなまま別れ、歩いて去っていく姿をいつまでも目で追っているような感覚でした。新車のピアッツアがすぐそばにあるのに、心にポカっと穴が開いたように。以来、20台以上のクルマと疑似恋愛をし、そんな経験を幾度となく繰り返してきたのです(そこまで思い入れのあるクルマは全車ではありませんが)。 さて、ここからが本題です。男子にとってクルマは恋愛対象の彼女。女子にとっても愛車は恋愛対象の彼氏のような存在ではないか? の検証です。

クルマは愛すべき彼女のようなもの

 ボクは男ですから、男目線で考えてみると、やはり本気で惚れて手に入れたクルマは、愛すべき彼女のようなものと言っていいと思います。いろいろなカタチ、姿、性格、能力を持った”個性”から、自身のタイプ、好みにあった相手を選び、何年か付き合うのですから。いや、結婚というカタチで一生付き合うこともあるかも知れません。 男子から見たクルマを女子に例えてみると、小柄で見た目は大人しそうでも、じつは活発でスポーツ万能タイプ。プライドが高く、生意気そうでも、付き合い方次第で変わり、染まるタイプ。優しいけれども、曲がったことが大嫌いなタイプ。連れて歩くにはスタイリッシュな美人で素敵でも、我が儘でお金のかかるタイプ……など、恋愛対象の女子にたとえられるクルマは少なくありません。 ボクの車歴中で、一番苦労しつつも、思い出深い1台が、イタリア、モデナ出身の彼女でした。2ドアクーペ、V6、キャブレターの2.5リッターツインターボ、MTというスペックで、ノーズには三又の鉾の高貴なエンブレムがアクセサリーとして輝き、インテリアは貴族的な豪華さで着飾っていました。しかしながら、連れて歩くにはスタイリッシュで美人であっても、我が儘でお金のかかるタイプ……だったのです(納車当日にワイパーが壊れ、夜の箱根の山道ではバッテリーが割れ、電力消失。冬期は1発でエンジンがかからないと終日、エンジンがかからないこともあったのでガレージに預けていました)。 ある意味、男子を惑わす!? 妖艶な魅力ある、なにをしでかすかわからない悪女。だからこそ、30台近い車歴の中で、一番に思い出深いクルマでもあるのです。昔の彼女の中でも、ほんわりとした、さしさわりのない恋愛をした女子の記憶はあいまいでも、出会い、付き合い、別れに強烈な思い出を残した女子の記憶はいつまでも鮮明に残り、記憶から消したくても消せない……のと同じかも知れません。 ちなみに、旧車は熟女!? ボクたちの知らない時代、世界を謳歌してきた、恋愛経験豊富な相手=クルマとも言い表せるのではないでしょうか。若い男子にも熟女派がいるように(あるいはオジサン好きの女子がいるように)、それはそれで素晴らしい人生経験を積める相手なのです。 そんな経験を積んできたからこそ、今では恋愛対象とも言えるクルマ選びにまず、失敗はありません。生身の女子を見る目はいまだ、未熟であっても、です。これからクルマ選びをするのであれば、いかにハードなクルマであっても、いかに親しみやすそうなクルマでも、恋愛対象としてしっかりと目を光らせ、これからの恋愛関係をイメージし、見極めることで、今、付き合っている大好きな彼女と同様に(いれば)、素敵なクルマとの生活を長きに渡って送ることができるに違いありません。もしかすると、奥さんという一生の伴侶となる1台に巡り合えることもあるでしょう。 出会い、付き合い、そして多くの場合、いつか別れがやってくる。やっぱり、クルマは男女を問わず、人と人の恋愛と同じようなものなんだなぁと、これまでの車歴を振り返りつつ、つくづく思ってしまうのです。彼女がいても、奥さんがいても(あるいは彼氏がいても、ダンナさんがいても)、クルマとのわくわくさせる恋愛、怖いもの知らずの浮気なら、誰にも咎められない。そこがまた、クルマ選び、クルマとの付き合いの、人生を変えるほどの大きな魅力と言えるのだと思います。

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