帰省先でグッタリ! 長距離運転がもたらす想像以上の疲労の原因5つと対策

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この記事をまとめると

■長時間運転をしていると、全身のあらゆるところにダメージを負う■自覚がない場合も、知らず知らずのうちに体力を消耗している■疲れの原因と対策について解説する

運転は運動などとはまた違った疲れを感じるもの

 ずっと運転を続けていると、自覚がなくても全身のあらゆるところがダメージを負うものです。それもそのはず、体重60kg程度の人で、2時間の運転をすると約190キロカロリーを消費するといいますから、じつは知らず知らずのうちに体力を消耗しているのです。また、同じ姿勢で周囲に常に気を配って同じ操作を繰り返すという特殊な環境ゆえに、運動とはまた違った疲れを感じるのも事実。今回は長距離運転の疲れの原因にはどんなものがあるのか、なるべく疲労を軽減するためにはどんな対策を取るべきかをご紹介したいと思います。 1つ目の原因は、目からくる疲れです。運転中にドライバーは、目から多くの情報を得ています。常に四方に視線を配り、凝視している状態が続くために、目に疲れを感じやすくなるのです。また、運転に集中しているとまばたきの回数が少なくなり、乾き目になることも。とくに、年齢を重ねると涙液の分泌が少なくなっていくために、40代以上のドライバーは意識して目の乾きに注意しましょう。疲れが蓄積したままの目で運転を続けると、さまざまな危険を招いてしまうこともあります。 その1つが「ホワイトホール現象」で、トンネルの出口などで前方が明るくなった時に、そこに白やシルバーなど明るいカラーのクルマが重なると、全体的に光に包まれてクルマの形が見えなくなってしまうことがあるのです。反対に、暗い場所に黒や紺などのダークカラーのクルマが重なると、識別できなくなる「溶け込み現象」もあります。 対策としては、目に疲れを感じる前に休憩をとり、しばらく目を閉じて休めたり、両目の目頭の内側にある「睛明(セイメイ)」というツボをつまむように押すのも、目の疲れをほぐしてくれます。また、日頃からブルーベリーなどに含まれるアントシアニンや、うなぎやレバー、小松菜などに含まれるビタミンAを取るなど、食事にも気をつけるといいようです。さらに、眩しさを感じたり、紫外線を浴びることも目の疲れの原因になりますので、適切なサングラスを選んで適宜使用するのも有効です。 2つ目の原因は、姿勢の悪さからくる疲れです。シートが身体に合っていなかったり、適切なシートポジションをとっていないと、肩こりや腰痛、全身の倦怠感が起こりやすくなります。AT車だからと片足を折り曲げて立膝をついて座ったり、シートバックを深く倒して寝るような姿勢で運転するなんてもってのほか。一見、ラクな姿勢のように思えますが、姿勢の悪さから局所的に体重がかかって負荷を与え、血流も悪くなって結果的に疲れを増長させてしまいます。 まずはシートに深く腰掛け、なるべくシートと身体の接地面積を広く取ること。ブレーキペダルを目一杯踏み込んだ際に、ヒザが軽く曲がるくらいの位置にシートの前後スライドを調整します。ハンドルを9時15分の位置で持ち、180度まわした際にヒジが「へ」の字になるようにシートバックを調整します。あとはヘッドレストの頂上と頭のてっぺんが同じ高さになるように合わせれば、適切なシートポジションとなります。

ノイズによってストレスが溜まることも!

 3つ目は、先ほどのシートポジションとも関わりますが、血流が悪くなることによる疲れです。スポーツ医学では、指先の高さが心臓よりも高い位置に長く置かれると、血流が悪くなることがわかっているそうです。運転中はどうでしょうか? ハンドルの上のほうを持つクセがついている人は、ずっと心臓よりも高い位置に指先が置かれる状態になりがちですね。ハンドルの9時15分の位置を持った時に、心臓と同じか少し下の位置に指先がくるよう、シートの高さ調整をするのも1つの方法です。 また、こまめな水分補給も血流をよくするために必須。よく、長時間運転だとトイレが近くなることを恐れて、水分を取らないようにする人がいますが、それは間違いです。水分が不足すると血液がドロドロになり、血流が悪くなって老廃物が溜まり、それが神経を圧迫して腰痛などの原因となってしまいます。喉が渇く前に、こまめに水分補給することも、疲れを軽減する対策なのです。 4つ目は、ノイズによる疲れです。クルマに乗っていると、エンジンノイズやロードノイズ、風切り音といったさまざまな騒音がずっと聞こえている状況に置かれます。そうした音を長時間聴いていると、身体の不調を引き起こす原因になることがわかっています。コルチゾールというストレスホルモンが分泌され、血圧を血糖値を上げてしまったり、神経の疲労や、集中力の低下、イライラするといったことが起こりやすいと言われています。 自分では騒音だと感じていなくても、その音に負けじと声を張り上げて同乗者と喋ったり、音楽を大きな音でかけたりすることがまた、疲労を引き起こすとのこと。人間は五感から得られる多くの情報を脳で処理しており、それが続くことで疲労が蓄積されていくのでしょう。やはり、2時間に1回程度は休憩をとり、無音の中で脳を休めてあげることが疲労を溜めない秘訣と言えそうです。 5つ目は、振動からくる疲れです。チェーンソーなど大きな振動を伴う工具を長時間使い続けることで生じる振動障害という症状があります。重機やトラックなどの大きな振動でも、そのメカニズムは解明されていないようですが、明らかに疲労に影響を及ぼすことはわかっており、乗用車でも長時間運転になると、少なからず影響はあると言えそうです。平らに見える路面でもあちこちにギャップやアンジュレーションはあるので、スポーツ走行に特化した硬いサスペンションなどで、長距離ドライブをするととくに疲れを感じることがあるのもそのためでしょう。 基本的には、速度が上がるほど振動も大きくなっていくものなので、速度を控えめにして振動を抑えたり、やはり休憩をこまめに取るのが疲労を蓄積させない秘訣です。 ということで、長距離運転で感じる疲労の原因と、その対策をご紹介しました。ウエストをきつく締め付ける洋服やベルトなどを避け、なるべくゆったりとリラックスできる服装を心がけるのも有効です。さまざまな対策をとりながら、安全に快適に長距離ドライブを楽しんでくださいね。

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