「黄色いヤツ」「黒金のマシン」! チーム名を知らずとも覚えられる「スポンサーカラー」が主役のレーシングカーたち
この記事をまとめると
■レーシングカーに付随するスポンサーは主役並みの存在感がある■スポンサーカラーに惹かれてファンになる人も多数■レースシーンを代表するスポンサーを何社かピックアップした
選手やマシンと同等レベルで主役になっている「スポンサーカラー」
F1やWEC、スーパーGTなどの国内外のレース競技はもちろんのこと、WRCといったラリー競技にいたるまで、モータースポーツに参戦する競技車両は実に華やかなマシンが多い。 いずれも様々な企業がスポンサーとして活動資金や物品をサポートしており、各チームのマシンにはサポート企業のロゴが貼り付けられているのだが、なかでも、メインスポンサーはマシンのカラーリングのベースとなるだけにその印象が強く、トップチームのマシンに飾られたスポンサーカラーは、多くのファンに愛されている。 このスポンサーカラーというアイディアをF1に持ち込んだのはロータスの創始者、コーリン・チャップマンで、タバコブランドの“ゴールドリーフ”が出発点となったことが影響しているのだろう。ロータスで言えば、黒地に金文字の“JPS”、イエローに青文字の“キャメル”など、タバコブランドのサポートを受けた人気のカラーリングが次々に登場した。 その流れはライバルチームにも波及し、ウイリアムズの“ロスマンズ”、マクラーレンやフェラーリの“マールボロ”、マクラーレンの“ウエスト”、BARの“ラッキーストライク”など、F1ではタバコブランドのカラーリングが台頭したほか、WRCに目を向ければ三菱の“マールボロ”、スバルの“555”の人気が高く、のちに三菱は赤、スバルはブルーといったように、そのイメージカラーがカンパニーカラーとして定着するようになった。
レースシーンに欠かせない名物的チームも
以上、タバコブランドのスポンサーカラーを中心に紹介してきたが、F1ではマクラーレシンの“ボーダフォン”(通信会社)やWRCではランチアの“アリタリア”(航空会社)や“マルティニ”(酒/飲料)の人気が高い。2006年以降はタバコ広告が制限されたことから、飲料やエンジンオイル、コンピューター、IT、電気機器メーカーなど様々な企業がメインスポンサーとして各チームの最新マシンを彩るようになっていった。 ちなみに、国内レースシーンで人気の高いスポンサーカラーといえば、スーパーGT/JGTCならインパルの“カルソニック”やトムスの“カストロール”などがファンの間で定着。スーパーフォーミュラ/フォーミュラニッポンなら、ナカジマレーシングの“PIAA”を思い浮かべるファンも多いのではないだろうか? この辺りはファンの世代や興味のあるカテゴリーによって好みのスポンサーカラーは異なってくるはず。近年のモータースポーツファンなら、F1の影響で“レッドブル”のカラーリングに愛着を持つ人も少なくはないだろう。 このようにマシンのスポンサーカラーは、ファンの人気を左右する重要な要素で、2022年も国内外のモータースポーツで華やかなマシンが活躍するに違いない。