竹槍を超えた星槍! もはやパイプオルガン! オートメッセを彩った衝撃「マフラー」コレクション
この記事をまとめると
■クルマ好きならこだわりたいマフラーコレクションの「大阪オートメッセ2022」編■数が減ってレアとなっていまや様式美にも近い存在の竹ヤリが一番の見所■出口本数、太さ、色、角度など、マフラーにはオーナーのこだわりがうかがえる
勝手に集めた! マフラー・コレクション2022
背中や背筋は大事。黙して語るだけでなく、爆音を吐く以上、その出どころに視線は集まるワケで……。というわけで美学のあるクルマ好きなら、マフラーにはこだわるもの。大阪オートメッセ2022にも、あいかわらずさまざまなタイプのマフラーが見られた。カーボンニュートラルとかゼロエミッションが現実味を帯びてきたとはいえ、それら以前から車検対応外の領域で追求されてきたマフラーは、表現体としてあいかわらず自由だ。そう、突き抜けたマフラーあれこれを眺めるなら、大阪オートメッセ2022会場の5号館をスルーしてはならない。 まずは5号館の入口から左奥、「はろーすぺしゃる」で竹ヤリを堪能しよう。竹ヤリ自体、数は減ってレアにはなったが、勢いで見せるというより様式美の境地に入っているので、もはやパイプオルガンのようにゴシックですらある。 その隣で、ラジカセから出ているようなロックン’ロールに合わせてバニーのキャラがツイストしてくれる様子は、エクスペリエンスとしてリッチでエモい。 軽トラに竹ヤリといえば「♪竿や竿だけ~」が昭和の記憶だが、2本出しならホントに旗竿にも使える。 もう一台、ハデ目の竹ヤリは館内やや中央より、「ボディショップ・ヴィヴィッド☆ラスター」のブース。シャークノーズでパープルメタのソアラ改が、流れ星を背負っている。 ドア前端には、NGKスパークプラグとかSTPとか、OLIO FIATとかいったステッカーが貼ってある。オーナーは何と28歳のヤングで、「まさか若い人が乗っているとは思えない昭和臭と、よく言われます」 そもそもなぜ流れ星に?「80年代の雑誌を読んでて、星はあったので、それにインスパイアされて。なら流れ星にしてみようかと」 同じ並びでは、「ナギサ オートのブース」に展示されたJHG50プレジデントにも注目。日本の高級車らしい、アンダーステイトメントなショート竹ヤリが逆に風格を漂わせる。
左右出し・センター出しは本数で勝負!?
マフラーカッターや出口の本数で遊べるのも、マフラーならでは。直管か集合か、いずれ気筒の数だけエンジンの存在感が増す、という原則に変わりはない。エコカーの代表格、プリウスだってセンター4本出しという麗しい仕様は、5号館の最奥列のブース、「バタフライシステム」が提案。 隣の「リスぺクト」は、Y33グロリアのワンオフのセンター出し4本マフラーに、アヴェンタドールのマフラーカッターを組み合わせている。 さらに隣向こう、「K’s B.P.A」のブースには6本出しがエキサイティングなBMW745Li(E66)が置かれている。12気筒だったっけ? と立ち止まらされつつ、確かV8だったような……あるいはV12スワップ!? そんなモヤモヤした余韻が味わい深い一台だ。 素材感で見せるマフラーもある。「浪漫亭a/g/s.」のBMW4シリーズグランクーペ コンプリートver.1は、マフラーカッターに燻し銀ならぬ燻しカーボンを貼っている。 その隣の「プリシヴァル」によるレクサスRC F350は、焼き色の紫グラデが美しいというより雅(みやび)な1台だ。 正統派も元気。5号館入口から右手いちばん奧寄り、「K-BREAK」のカスタムによるジムニーは、80sなグラフィックとマフラーの角度が絶妙のハーモニーで、やんちゃだけでないシブさを醸し出す。 シンプルなシブめ路線は、「ウェーバースポーツ」による初代BRZ。ワンオフの大口径2本出しマフラーで、リヤエンドディフューザーとの詰め・スキ間とも絶妙。 ぜひ実物で見て堪能すべき、今年も豊作のマフラー・コレクションだったのだ。