1900馬力の4人乗りスーパーカーってもはや意味不明! 「ピニンファリーナ・バティスタ」はF1ドライバーの想像の斜め上を行っていた

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この記事をまとめると

■ピニンファリーナのバティスタがいよいよ生産を開始する■4モーターでシステム合計出力1900馬力で最高速度は350km/h■生産台数は150台限定で価格は2億9000万円

創設者バティスタの名が与えられたEVハイパーカー

 話は2019年の8月にさかのぼる。アメリカのカリフォルニア州ペブルビーチのペブルビーチ・ゴルフ・リンクスを舞台に毎年開催される伝統のコンクール・イベント、「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」の会場からほど近い場所に、かつて自身が手がけたモデルとともに1台のニューモデルを発表するため、「ハウス・オブ・アウトモビリ・ピニンファリーナ」とネーミングされたシークレットハウスが建てられていた。 それを設営したのはもちろんイタリアのピニンファリーナ。ちなみに現在ではインドのマヒンドラ・マヒンドラ社のグループにある、アウトモビリ・ピニンファリーナ社とするのが正確な成り立ちだ。 このシークレットハウスの中で、招かれたVIPカスタマーを待っていたのは、ピニンファリーナの創始者であるバティスタ・ファリーナ氏のファーストネーム(ちなみにピニンは彼の愛称である)という、何よりも由緒正しき車名を与えたBEVプロトタイプの「バティスタ」だった。 そこでのプレゼンテーションでは、バティスタは2020年の終盤には限定生産を開始する予定だとアナウンスされたのだが、やはりここでも世界を襲ったコロナウイルスの影響は小さくはなかった。実際に開発やテストには大きな遅れが生じ、ようやくこの2022年、バティスタはカスタマーのもとへとデリバリーされることになったのだ。

元F1ドライバーも経験したことがないパフォーマンス

 それではこのバティスタとはどのような構成を持つモデルなのか。まず注目しなければならないのは、やはりピニンファリーナによる魅力的なスタイリングだろう。特徴的なのはキャビンのガラス面積の小ささで、特にサイドでは、それが前後フェンダーとともに抑揚の強いダイナミックなウエストラインを作り出す大きな理由となっている。 基本構造体がカーボン製のモノコックであるのと同様に、このボディも前後セクションを除いては軽量なカーボンで成型されている。左右のドアは、もはや現代のスーパースポーツカーではお馴染みのシザース式。サイドシルは比較的低く、それは乗降性にも大きく貢献している。 インテリアのデザインもさすがはピニンファリーナの作といった印象だ。ステアリングの背後には、スピードメーターなど必要最小限の重要な情報を表示するコンパクトなディスプレイがレイアウトされるのみで、ナビゲーションや車両のダイナミクス・コントロールなどは、その左右に配置される大型ディスプレイがその役を担う。キャビンの全体的な雰囲気はラグジュアリーなもので、ここにもピニンファリーナの長年にわたる経験が生かされている。 バティスタのパフォーマンスは、これもまた驚異的なものというほかはない。4モーターのEVパワートレインは、トータルで最大1900馬力を発揮。最大トルクも2300Nmに達し、0-100km/h加速を2秒以内で、また最高速はじつに350km/h以上を実現するという。ドライバーが選択できるドライブモードは、「カルマ」、「ピューラ」、「エネルジカ」、「プリオザ」、「カラッテーレ」の5タイプ。バッテリーはリマック社から供給を受けるもので、搭載容量は120kWh。フル充電から最大で約500kmの走行を可能にするという。 長年にわたってバティスタの開発にドライバーとして携わってきた、元F1ドライバーのニック・ハイドフェルドは、バティスタの走りを「そのパフォーマンスはバティスタの潜在的な能力の約80%でも、すでに私の想像をはるかに超えています。本当に驚いたのはバティスタがトラック上でいかに自然な動きを見せるかでした。そのコーナリングスピードとコントロール性は例外的で、正直なところバティスタのプロトタイプをドライブすることは、私の期待をはるかに上まわっていました。それは私が今まで経験したことのないようなもの。トラックから離れて、早くワインディングでバティスタの走りを試してみるのが待ちきれない」と、かつてコメントしている。 バティスタのセールスは150台の限定で行われ、ヨーロッパ、北米、中東及びアジアへ各々50台が割り当てられるという。価格は日本円にしておよそ2億9000万円。BEVスーパースポーツの世界に、バティスタによって新たな究極というものがまもなく定義される。

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  • Nick Heidfeld tests Battista prototype in Nardò 3_0
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