プロが対策十分で乗っているのにナゼ? 雪道で立ち往生する大型トラックが多いワケ

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この記事をまとめると

■冬になるよく雪道での立ち往生がニュースになる■発生の原因の多くは大型車■なぜ準備万端のはずのトラックなどが動けなくなってしまうのかを考察した

立ち往生の原因の61パーセントが大型車

 毎年、冬になるとニュースになるのが、雪道での立ち往生。しかも大型トラックやトレーラーが動けなくなって、道を塞いでしまうという例が多い。しかも数珠つなぎで、何時間にも渡って止まったままということも珍しくない。しかし、思うのは、なぜ大型車が動けなくなってしまうのかということ。自重はあるし、馬力もあるので脱出力はありそうなものではある。少々古いが2018年に国土交通省から発表されたデータによると、2015年度に雪道での立ち往生の原因となった547台のうち、大型車が61パーセントで、中型車が24パーセント。乗用車などの小型車は15パーセントだった。ほとんどが大型車なのだが、これは乗用車であれば動かして排除しやすいというのもあるだろう。 国土交通省からの提言では、運行を控えるといった意見が盛り込まれていたが、日々の物流を担う運送のプロが「降りそうだから運ぶのをやめた」とは言えないだろう。よく考えると昔はこのようなニュースはあまり目にしなかったような気もするし、その原因が気になるところだ。 雪道をなめているなどといったこともよく言われるのだが、実際はさまざまな理由が考えられる。まず基本にあるのは雪が降りすぎ。もともと降っているならプロだけに対処もできるが、あれよあれよという間に積もってしまうのが異常気象による豪雪。チェーンを巻くにしても、大型だと路肩に寄せてサッと巻くことができないし、やったとしたらそれ自体が渋滞になりかねない。

スタッドレスへの過信も原因か

 大型用のスタッドレスもあって、一般的なレベルの雪道などでは十分に性能を発揮してくれる。ここに原因があるという意見があって、性能がよくなったぶん、まだ大丈夫と思ってしまうというものだ。昔はそれほどよくなかったので、早めにチェーンを付けるのが当たり前で、それゆえ立ち往生を回避できた。 運賃が削られ、燃料も爆上がりしている昨今、古いスタッドレスタイヤを使い続けているのではないかという説もあるが、トラックは日々走り続けているので乗用車のように何シーズンも同じタイヤを使い続けることはない。またそこをケチってトラブルになれば、それ以上の損失にもなりかねないので、きちんと交換しているという声もあった。もちろんなかには、コストを抑えるために交換しないとか、夏タイヤでチェーンを巻けばいいと思っている運送会社もあるにはあるだろう。 そもそも、何トンという大量の荷物を積んでいるのだから、想定外の雪があっという間に降り積もれば動けなくなるのは仕方がないのかもしれない。フル積載の車両を見ているとドライでも走り出しはやっとこさ、といった感じのこともある。それが雪道ならば、チェーンを巻いていても発車しないことも十分ありうる。また空荷でも、昨今のトラックは軽量化が進んでいるので、タイヤの面圧が小さくてトラクションがかからないことも原因としてあるようだ。 いずれにしても、単純な準備不足や油断だけが原因ではないし、急速に降り積もる場合、除雪や融雪剤の散布も間に合わないなど、対策も難しいというのが正直なところだろう。

  • トラックが雪道で立ち往生してしまう理由
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