売れなくなった「クラウン」から脱却……はわかるけどココまで様変わりしても「クラウン」を名乗る意味とは

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この記事をまとめると

■16代目となる新型クラウンが発表された■クロスオーバーモデル、スポーツ、セダン、エステートの4モデルを披露■コンセプトを変えてまで「クラウン」である意味について解説する

激変したデザインにファンもびっくり!

 2022年7月15日、16代目となる新型クラウンが、なんとワールドプレミアというカタチで発表された。すでに大きな話題となっているが、「クラウンがクロスオーバーモデルに!!」という事前情報どおり、まずはクロスオーバーモデルから発売されることになった。しかし、クラウンユーザーはもちろん、世界中の自動車ファンを驚かせたのは、クロスオーバーモデルに加え、スポーツ、セダン、エステート(復活したワゴン)の4モデルを披露したことだ。 ここではすでに詳細が公表されているクロスオーバーモデルについてのみ触れることになるが、日本を代表する高級セダンとして1955年から続いたクラウン(セダンとエステート)が、その車両コンセプトを激変させたことは間違いない。何しろトヨタ最新のGA-Kプラットフォームを用い、エンジン、駆動方式は直4 2.4リッターターボまたは2.5リッター+前後モーターのHV 4WDなのである。国内専用車としてお約束の1800mmの全幅はついに1840mになっているのだ。 その大きな理由のひとつが、日本におけるセダンの衰退だ。今ではSUV、クロスオーバーモデルが一世を風靡しているのはもちろん、VIPカー、社長専用車、ハイクラスユーザーのクルマとして、クラウンやレクサスLSではなくトヨタの黒塗りアルファードが主役となっている時代だ。ほかの国産自動車メーカーにしても、多くのセダンが生産中止を余儀なくされている。つまり、売れないのである。 しかし、トヨタとしては、ロイヤルカスタマーも多いクラウンの存続を死守したかったことは想像に難くない。クラウン=トヨタ車というイメージを持つ往年のクラウンファンが少なくないからである。12代目(2003年~)のゼロクラウンで走りを磨き、13代目(2008年~)ではハイブリッドを追加。14代目(2012年~)ではCROWN Re BORN=生まれ変わったクラウン……とし、先代の15代目ではCROWN BEYOND、つまりクラウンを超えたクラウンを標榜し、一気に若返りを果たしたスタイリング、先進性をアピールしたものの、おそらく、超えることは難しかったようだ。 2021年の乗用車販売ランキングでも、1位のトヨタ・ヤリスの105943台に対して、クラウンは29位、ヤリスの2割にすぎない21411台の販売台数でしかなかったのだ(月/約1784台)。このままクラウンをセダン主体の高級車として存続し続けるのは、さすがに今の時代では難しい……と判断したのも無理はない。

よく見ると先代を踏襲している部分も

 しかし、激変した16代目クラウンとはいえ、リベンジとして世界で勝負する4車種をよーく見てみると、クロスオーバーモデルの場合、SUVというよりトランクを持つセダンライクなパッケージングであることがわかる。ルーフラインにしても先代に似ているし、最低地上高に至っては145mmと、走破性よりもクラウンならではの乗降性の良さにこだわったサイドシル、シートの適切な高さを維持しているのである。 もちろん、クラウンの王冠エンブレムは健在。トヨタ車の車体のエンブレム、ステアリング中央のマークはトヨタマークであるのが当たり前だが、国内仕様のクラウンは新型でもあくまで王冠エンブレムを誇らしく付けている。どれだけコンセプトやデザインが今日風にアップデートされても、若々しいセダン、エステートが存続する事実からも、クラウンはクラウンであり続けるということの証明だ。「若い人が乗っていても、親のクルマだとは思われない。女性が乗っていてもご主人のクルマだとは見られない……」。ワールドプレミアの壇上で豊田章夫社長が語られたその言葉にも激変した16代目クラウンの本質のひとつがあり、新しさが込められているように思える。それはクラウン=保守的なオヤジセダン(あるいは13/14代目の覆面パトカー!?)というイメージからの解放、決別ではあるものの、クラウンを存続させなければならないというトヨタの強い想いを実現し、クラウンを未来へ導くための勇気ある決断と言えるだろう。 とはいえ、まずは乗って、走らせてみないと、新型クラウンが本当にクラウンであるのか(その意味を含めて)はわからない!? おそらく新型クラウンの走りは先代から採用されたTNGAプラットフォームの進化もあって、歴代クラウンから大きく飛躍していることは間違いないはずだが、極めて抽象的と表現するしかない”クラウンらしさ”をどう伝えてくれるのか? 結論はそのときまでお預け、ということになるだろう。4種のラインアップ、激変したデザイン、駆動方式などだけで(ただし、セダンの駆動方式だけはFRを踏襲する可能性も否定できない)、新型が「クラウンらしくない」と判断するのは早合点ということになるかも知れない。セダンが正式発表されるまでは……。

  • コンセプトを激変してまで「クラウン」であり続ける意味
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