デトロイトショー衰退の理由は家電ショーでクルマを発表するから! それでもエンジン車を堂々展示するところに「アメリカ魂」を見た

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■デトロイトショー2022についてリポート■今回はゼロエミッション車がアメリカで普及しない現状に焦点を当てた■そんななかアメリカらしいゼロエミッション車のコンセプトカーが出展されていた

アメリカの自動車社会において「電動化」ができない理由

 コロナ禍直前からデトロイトショー(北米国際オートショー)がそれまでの勢いを失い、失速していった最大の理由は、デトロイトショー開催時期直前にネバダ州ラスベガスでCES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー)が開催され、年々注目されるようになってきたことがある。CESはわかりやすくいえば“家電ショー”なのだが、ご存じのとおり最近ではBEV(バッテリー電気自動車)をはじめとする、ゼロエミッションビークルが注目され、電気で走ることもありCESでBEVを初披露するブランドが出始めた。さらにはソニーがBEVを発表するように異業種もBEVや関連技術などを発表するようになり、デトロイトショーのステイタスが急落したのである。 そしてコロナ禍となってから3年ぶりにデトロイトショーが開催された。当然ながら世界のブランドがゼロエミッション車をメインに最新モデルを出品してくるかと思えば、アメリカンブランド、トヨタ、スバルのみが出展する“ほぼドメスティックショー”となってしまった。それでも、アメリカンブランドそれぞれはBEVの展示車を用意するなどしていた。日本の一部メディアは“会場はSUVタイプのEVばかりです”といった内容のリポートを発信したとの話だが、それは今回のデトロイトショーを表層的に見ただけの話しといっていいかもしれない。 ステランティスのジープブランドこそPHEV(プラグインハイブリッド車)を発表したが、GM(ゼネラルモーターズ)のシボレーはV8エンジンを搭載するフルサイズSUVタホのハイパフォーマンス仕様、フォードはV8でなければ話にもならない、新型マスタングを大々的に発表した。そのほか会場にはV8エンジンを搭載したマッスルクーペやセダン、ピックアップトラックや大型SUVが数多く展示されていた。 会場をつぶさに歩けば、「やっぱりアメリカ人はV8なんだな」と感じるのが自然の流れというものになっていた。日本以外でも補助金など政府が購入支援を行わないと、所得に余裕のある人すらなかなか手を出さないのがいまのゼロエミッション車。貧困層だからといっても、クルマがなければ日常生活に事欠く地域がほとんどのアメリカですべてのクルマをゼロエミッション化させるなど、国土が広く、同じ国内でも気候条件が大きく異なることを考えても非常に難しいのは誰でもわかっている。

ダッジのコンセプトモデルが今後の電動化を予測している

 とはいうものの、アメリカでも現実世界ではガソリンを垂れ流し、環境に良くないV8エンジン搭載車ばかりに乗るのも難しい(それでも最近のV8は燃費や環境性能は向上しているが)。結果的には、故障が少なく4気筒エンジンを搭載する、トヨタ カムリやホンダ アコード、もしくはひとつ下のトヨタ カローラやホンダ シビッククラスなどを日常生活の“足”にしている人が多いのも、アメリカの真実。さらにそのクラスのクロスオーバーSUVへと、トレンドはシフトしている。 若いころにV8搭載車でブイブイ言わせていた、アメリカのオジさんたちは、普段のフラストレーションを解消するかのごとく、V8エンジン搭載車のボンネットを開け、V8エンジンをつまみにして会場内において自動車談義を盛り上げているのかもしれない。 日本や中国と違い、クルマというものが文化としてしっかり根付いている国だからこそ、「何が何でも電動化」というのはなかなか難しいだろう。なんといっても現職大統領のバイデン氏も“カーガイ”を自称していると聞くようなお国柄なのである。だからといって電動車開発に消極的になるのではなく、“アメリカンEVはこんなに楽しい”という、そんな電動車作りを心がけて欲しいと考えている。現にステランティスのダッジコーナーに置いてあったコンセプトカーはマッスルクーペスタイルながらBEVとなっているが、V8OHVエンジンのようなエキゾースト音を出すとリリースに書かれている。これぞまさにアメリカンブランドのBEVといっていいだろう。

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