
「シビック」は本田技研工業を代表する車種の一つで、国内販売はもちろん、欧州や米国でもCセグメント・コンパクトカーの位置づけで販売実績が高い。その誕生は1972年に遡る。シビックと言えばハッチバックのイメージが強いが、発売当初は2ドア独立トランクというカテゴリーであった。初代「シビック」には二つの技術的革新が盛り込まれた。一つはオートマの先駆けとなる半自動変速機構・ホンダマチックの搭載。一つは排出ガス浄化装置のCVCCの搭載であった。折しも、世界的に必然性が高まった排ガス規制も追い風となり、「20世紀優秀技術車 70年代版」を授賞。その後、世界的シェアを不動のものとしていく。現在、中古市場で見られるのは2005年に6度目のフルモデルチェンジを受けた7代目である。「シビック」の定番であった5ドアハッチバックの位置づけは新型車のフィットに譲り、4ドアセダンのみの販売となり、合わせて駆動方式もFFのみに絞り込まれた。エンジンはより低燃費のミラーサイクルシステムを取り入れた新型を搭載、同カテゴリーでトップレベルの燃費性能を手にいれた。なお、中古市場での対抗車種はプレミオ、ブルーバード、アクセラ、ギャランなどだが、燃費性能において他車種より優位性を保っている。