
スズキの軽トールワゴン「スペーシア」は、同社から発売されていた「パレット」の後継モデルとして誕生した。後継モデルとあって両側スライドドアや 副変速機付CVTという特徴やエクステリアはパレットから継承されているが、ホイールベースが延長されたことによりその分が室内のスペースにあてられている。ハイトールワゴンの弱点ともいえる高剛性もボディの鋼坂の強化により解決され、エンジンもR06A型の搭載によりエンジン単体の燃費効率も良いものになっている。またエネチャージなどのスズキの低燃費技術「スズキ・グリーン・テクノロジー」にも対応しており、カタログ燃費ではNA・2WDで29.0km/L、ターボ・2WDで26.0km/Lという数字を実現。これはライバル車種のホンダ「N BOX」やダイハツ「タント」と並び業界トップクラスの低燃費であり、「平成27年度燃費基準+20%」も達成している。パレットは子育て世帯の需要を想定した軽自動車で性能よりもデザインや使い勝手が重視される傾向にあった。そのコンセプトはスペーシアでも失われておらず、ラゲッジスペース以外の収納スペースの確保やツートンカラーを含む豊富なボディカラーを展開している。