
「86」はトヨタ自動車が富士重工業(スバル)と共同開発したFRレイアウトのスポーツカー。スバルの水平対向技術とトヨタの直噴技術を組み合わせた、水平対向4気筒2.0リッターエンジンを搭載する。1983年に発売され、現在も人気を誇るAE86型カローラレビン・スプリンタートレノの愛称である「ハチロク」から名付けられたモデル。当時のレビン・トレノオーナーを獲得するとともに、ベースグレードの値段を抑え、若年層の取り込みも狙っている。縦置きエンジンとFRレイアウトにより安定性が良く、快適な走りを実現するとともに、燃費も比較的良いことが特徴。フロントバンパーと一体化した獲物を狙う肉食獣をモチーフとしたフロントグリルや、低重心を強調したサイドビューなど、デザイン性も高い。また、前後のオーバーハングを限界まで切り詰めているため、ライトスポーツでありながらも4人定員の車内空間を有している。デビューは2012年で、発売以降、小型・軽量の「直感ハンドリングFR」のコンセプトのもと、マツダロードスターやRX-8に代わる形で、日本の新時代ライトスポーツを牽引してきた。スバルからも姉妹車としてBRZが販売されている。